石破茂氏(62)。慶応大学法学部卒業後、三井銀行に入る。父・石破二朗氏(元参院議員・元鳥取県知事)の逝去後に国政入りし、自民党田中派事務局で田中角栄元首相に師事した。自民党幹事長、政調会長、地方創生相、防衛相、農水相などを歴任。安倍首相には総裁選で2度チャレンジ、「3度目の正直」をうかがっている。「真面目な政治をやるべし」と強調する昨今だ。

――石破さんのおっしゃる「真面目な政治」とは、どういうことを指しますか。

石破 いま日本が直面している最大の問題は、人口減少と高齢化社会です。このまま推移すれば2040年までに、日本人1500万人から2000万人も減っていく。その頃には高齢者数もピークで、介護にかかるお金は現在の2.4倍、医療は1.7倍にもなる。人口が増えているのは7都府県だけで、地方はどんどん減っていく。これをどうするんだという大問題が、参院選でも大きな争点にならなかった。政権・責任政党たる自民党は、問題を先送りせず、もっと正面から語る必要があるということです。

――石破さんは医療、介護制度の維持などで、一貫して消費税の必要性を強調してきた。しかし、高所得者とそうでない人の「格差」が、固定化しつつあるのが現状です。消費税の果たす役割は、変わってきているのでは。

石破 消費税の税率にこだわりすぎて、経済基盤を壊してはなりません。個人消費を伸ばすことを考えるなら、実質賃金をいかに上げるかを考える必要がある。そして、再分配機能の見直しも必要です。安定した雇用と所得を実現しないと地方の再生もできないし、経済全体も伸びていかない。

――安倍さんは選挙直前に、その消費税について、「10年上げません」と発言していた。逃げ、争点ぼかしを感じました。

石破 あれには私も驚きました。でも、その後「私の任期中は上げない」とフォローしておられた。本来は最大の支出である社会保障について、国民的な議論が不可欠だと思っています。
(明日に続く)