大人気のバトルロイヤルゲーム「フォートナイト(Fortnite)」ワールドカップが7月に開催され、アメリカのペンシルベニア州在住で16歳の少年が見事ソロ部門で優勝し、賞金300万ドル(約3億2千万円)を獲得した。
しかし、この大会からおよそ2週間後に、少年の自宅を米警察特殊部隊SWAT(スワット)が襲撃するという事態が発生。
少年は、大事件が起こったと虚偽の緊急通報をして警察官や特殊部隊を派遣させる、「スワッティング」という悪質な悪戯に巻き込まれたことがわかった。
結局、少年は無関係であると警察が確認し、問題は解決したが、近年米国内で年に数百件もの被害が起きていると推測するFBI(連邦捜査局)では、スワッティングを悪質な犯罪と捉えている。
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16-Year-Old Fortnite Champ Is 'Swatting' Prank Victim
16歳の世界チャンピオン宅にSWATが襲撃
ペンシルベニア州に住むカイル・“ブーガ”・ジアーズドーフさんは、7月26日~28日にニューヨークで開催された人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト(Fortnite)」ワールドカップのソロ部門で見事優勝し、賞金300万ドル(約3億2千万円)を獲得する快挙を遂げた。
しかし、この一大イベントからおよそ2週間後に、カイルさんはとんでもない悪戯の被害者となってしまった。
8月10日の午後11時過ぎ、いつものようにライブストリーミング配信サービス「Twitch」を使ってゲームで対戦中だったカイルさんと、彼の家族が住む自宅を、米警察特殊部隊SWATが襲撃したのだ。
警察が緊急通報で殺人事件発生と通報を受ける
事の発端は、ペンシルベニア州モンゴメリー郡のアッパーポッツグローブ・タウンシップ警察署に寄せられた、緊急通報オペレーターからの連絡だった。
同日午後11時8分、カイルさんに扮した何者かが緊急通報番号に電話をし、「ピストルで父親を射殺した。母親を縛って人質として駐車場に監禁している」と虚偽の通報をしたのだ。
悪質な悪戯とは知らず、事態を深刻と見た警察官やSWATチームは、急遽カイルさん宅に駆け付け、家の周りを包囲し、玄関のインターホンを鳴らした。
すると、射殺されたはずの父親が応答したのである。
通報元はヨーロッパからの可能性
困惑した父親は、部屋でおよそ7時間にわたってゲームをしていた息子を呼びに行き、SWATの襲撃を告げた。
実はこの時、カイルさんのゲームを38000人以上が閲覧していた。
「ちょっと今手が離せないよ。え?SWATが襲撃してきただって?」と、父親の言葉に驚いたカイルさんは、やむなくゲームを中断し、配信は接続されたままにしてチームメイトの2人にゲームの続行を任せた。
玄関で警察に応答したカイルさんは、SWAT部隊が既に銃を抜いていたことに恐怖を感じたものの、自宅では異常事態は一切発生していないことを説明。
警察は、全員が無事であることを確認し、この事態がスワッティングであると知った後、午後11時23分には現場を引き上げた。
10分後にゲームに戻ったカイルさん。チームメイトや閲覧者たちに「銃を抜いたSWATチームが自宅に来た。マジで怖い。ネットはクレイジーだ」とコメント。
しかし、中断を強いられたにも関わらず、チームメイトのおかげでゲームは見事勝利を得たという。
なお、一部メディアの報道によると緊急通報電話は、ヨーロッパからかけられていた可能性が高いとのことだ。
スワッティングはアメリカで悪質な犯罪として問題に
FBI(米連邦捜査局)は、アメリカ国内では年に400件ものスワッティングが起きていると推測。昨今では、悪質な犯罪として問題となっているようだ。
2017年には、カンザス州在住の2児の父親だったアンドリュー・フィンチさん(28歳)が、スワッティングにより襲撃されたSWAT部隊に射殺される事件が発生した。
犯人の男は、ネットのビデオゲームでアンドリューさんと対戦し、口論になったことから、悪質な悪戯を引き起こしたと見られている。
しかし、スワッティングはもはや単なる“悪戯”とは言えないほど、相手が深刻な被害を受ける事態となり得る。
ちなみに、逮捕された男は今年4月に20年の有罪判決を受けた。
References:nbcnewsなど / written by Scarlet / edited by parumo
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