文・取材・撮影:古屋陽一

 初期『アサシン クリード』などのクリエティブディレクターを務めたパトリス・デジーレ氏が、志を同じくするクリエイターたちと2015年に立ち上げたのがPanache Digital Games。その第1作となるのが1000万年前からの人類の進化を描くという壮大なスケールの『Ancestors: The Humankind Odyssey』だ。


【画像21点】「『Ancestors: The Humankind Odyssey』のディレクター、パトリス・デジーレ氏に聞く。進化のカギとは?【gamescom 2019】」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)

 E3 2019でデジーレ氏に取材させていただいたときに、そのスケールの大きさは実感しつつも、いまひとつゲームプレイの詳細がつかめなかった記者は、gamescom 2019に合わせて取材を敢行。パトリス・デジーレ氏とふたたび相まみえることになったのだが、このデジーレ氏がとにかくエネルギッシュな方で、記者たちが取材ルームに入るなり、「いよいよ実機でお見せできるよ!」とうれしそうに口にするや、プレゼンの時間を使ってゲームプレイを披露。進化の過程を見せては、「こんなこともできるんだよ!」とうれしそうな顔をしたり、仲間がワニや虎に襲われると、「うわっ! 来た!」と声を上げたりと、まるで子どものようなはしゃぎよう。この日だけでもさんざん取材をこなしているとは思うんだけど、このテンションの保ちかたはすごいのひと言。ちなみに、ゲームプレイはすでに実装されている日本語バージョンに変えてくれるという細やかな心配りぶり。

1000万年前からの人類の進化を描く壮大なサバイバルアクション『Ancestors: The Humankind Odyssey』は、とにかく歴史の始まりを描きたかった!?【E3 2019】
https://www.famitsu.com/news/201906/18178161.html


 「まあ、ゲームが好きなんだろうなあ」と思いつつ、デジーレ氏のプレイからわかった本作の概要をざっくりと紹介すると、本作では最大16人のクランとともにプレイすることになり、プレイヤーはそのうちのひとり(?)を操作。フィールドにはさまざまな新しい発見ごとがあり、その気になるポイントに対してアクションを起こすと“ニューロ”が活性化。活性化したニューロとニューロがつながりあって、進化していくというもの。


 そして、自分が学習したことは子どもに受け継がれていくことになる。勢いプレイヤーは、そのクランでもっとも優秀な類人猿としてプレイすることになると思うのだが、プレイヤーは最大6人まで自分の子どもを持つとができる。“6人まで”にしたのは、「制限なしにするとどんどん増えてしまったから」(デジーレ氏)とのことだ。さらに、突然変異でスペシャルアビリティを持った子どもが生まれる点もポイントで、そうやって人類は少しずつ進化の階段を登っていくのだ。


 前回のインタビューで、本作のために2年間進化のことをリサーチしたというデジーレ氏に、進化のことをどう捉えているか聞いてみると、「人間はひとつのところにいたら進化していきません。恐れを克服して外にでていかないと進化しないというのを実感しました。本作では、プレイヤーにそれを感じてほしいです。いろいろなことに興味を持って本作をプレイしてほしい」とのこと。ちょいと記者なりに少し己の身に引き寄せて自己解釈すると、“気付きが人を進化させて、変化を恐れてはいけない”ということであろうか。


 ちなみにPVを見た記者が、狩猟はあるけど農耕の要素はないのかな……と単純に思い、あまり考えなしに「本作では農耕はできないのですか?」と聞いたところ、気が早いなあ……といわんばかりに、「まだこれから」とのお返事。“ネクストタイム”とのコメントに次回作への期待も膨らむのでした(まったく気が早いけど)。

 さらに、デジーレ氏によると、東京ゲームショウ2019に来るという。家庭用ゲーム機版を披露してくれるとのことで、楽しみです。


 『Ancestors: The Humankind Odyssey』は、Epic Gamesストア先行で、2019年8月27日にPrivate Divisionより発売予定。さらに、12月にはプレイステーション版とXbox One版の発売を予定している。ちなみにすでに開いているSteamサイトでは、本作は『アンセスターズ:人類の旅』と表記されており、これが日本語の正式タイトルなのかもしれない。