2018年流行語大賞にもノミネートされ、メディアでも頻繁にとりあげられるようになっているeスポーツ。そんな流行の兆しがある業界で、プロとして活動するプレイヤーとはどのような人物なのだろうか。

 そんな疑問を、2018年6月に日本テレビが設立した子会社アックスエンターテインメント」のeスポーツチーム“AXIZ”のMOBA部門に所属するDay1(@Day1week)選手に聞いてみた。

Day1
Day1選手
 Day1氏は過去に「リーグ・オブ・レジェンド」(以下、LoL)の日本リーグLeague of Legends Japan League」(以下、LJL)にてプロ選手として活躍し、その後解説者へと転身。そして2019年に入ってからプロへの復帰を果たしている。過去には、解説者として活躍していたDay1選手にもインタビューを実施した。

 プロ復帰の心境を語った前回の記事に続き、インタビュー後編では、コアなゲーマーではない素人にもオススメのゲームとは? といった初歩的な質問にもこたえていただいた。

初心者がプレイしやすいeスポーツタイトル

――実は、「bizSPA」でeスポーツゲームを何かやろうと考えているのですが、コアなゲーマーというわけではない成人男性が手をつけやすいのはどういうゲームですか?

Day1:手軽に始められる、という意味ではスマートフォンプレイできるゲームが良いのではないでしょうか。ジャンルとしては、いわゆるカードゲームとか。スマートフォンなら通勤途中とか、ちょっとした隙間時間でもプレイできますし。

 本格的なPCゲームをやるとなると、どうしてもパソコンの費用とかが発生してしまうので、そういう意味でもまずはすでに持っているスマートフォンプレイできるゲームが良いと思います。

FPSファーストパーソン・シューティングゲーム)」とか、LoLみたいな「MOBAマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」は、瞬間的な状況判断や思考力が重要になるので、初心者の方はやや苦労するかもしれません。それに比べれば、カードゲームは、情報や流行を調べれば、ある程度プレイしやすいはずです。時間をかけて分析すれば誰でも上達しやすいというメリットがあります。

 あとはコンシューマーゲームでも、最近では大会を開いているタイトルが増えているので、自分が興味あるものをプレイしてみるのが良いのではないでしょうか。

MOBAマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)=複数のプレイヤーが2つのチームに分かれ、味方と協力しながら敵チームの本拠地を破壊して勝利を目指すゲームのこと。LoLMOBAの一種

「ウイイレ」「ぷよぷよ」ゲームの大会も

Day1
「自分が興味あるものをプレイしてみるのが良い」
――FPSシューティングゲームの一種で「PUBG」や「荒野行動」ですよね。「マリオカート」とか「ウイイレ」「ぷよぷよ」とか、日本の企業が開発して大会も開催しているタイトルが増えていますよね。

Day1:そうですね。とにかく、自分が面白そうだと思うもの、興味がわくものをプレイするのがよいと思います。やはり、楽しめないと上達もしないので。

――もう少し本格的にPCゲームをやりたい場合には、最近では本格的なゲーミングPCなどを置いているスポーツカフェもあるので、そういった場所でプレイするのが良いですかね?

Day1:eスポーツカフェはわりと周囲の音とかも筒抜けなので、個人的にはプレイするのであれば家でやるのが良いと思います。ただ、ゲーミングPCは安いものではないので、そういった設備を体験してみるためにeスポーツカフェのような場所を利用するのは良いのではないでしょうか。

将来プロになりたいなら「設備を用意して」

――若い人が本格的にやるのであれば、やはり自分で設備を購入するのが良いですか?

Day1:そうですね。それこそ、将来的にプロになりたいというくらい本気なら、親に頼み込んででも設備を用意するのが良いと思います。僕自身、プロになるまえは家に引きこもってずっとプレイしていましたし、そのほうが効率は良いです。

――ちなみにDay1さんは今、「ゲーミングハウス」で生活しているのですか?

Day1:はい。チームの皆と共同生活をしています。他のハウスだと「練習試合前に起きてくれば良い」というところもあるので、チームごとにバラバラですが、うちのハウスでは、いわゆる消灯時間などはルールで決まっています。

オフシーズンは1日12~13時間練習

eスポーツ
※画像はイメージです
――休みの日はどのように過ごしていますか?

Day1:僕の場合は、外に出て、ゲームには触らないようにしています。根を詰めすぎても失敗するだけだったり、腕が痛くなったり、指が痛くなったりして、まともにプレイができなくなることもあるので。

 あとは、ゲームだけに集中しすぎてしまうと、頭にモヤがかかった感じがして、何も考えられなくなっちゃうんです。なので、しっかりと一日リフレッシュするようにしています。

――ゲームの練習はどれくらいするのですか?

Day1:チーム全体では、(シーズン中において)試合がない日は5~6時間くらい練習して、そのあとは各々が個人練習を。それが週5日くらいで、その日は合計12~13時間は、絶対にやっていますね。

解説者時代と比べて豊かになった?

Day1
「ぜひeスポーツに触れてみてください」
――ちなみに、チーム内でDay1さんはどんな役回りですか? ベテランということでチームのまとめ役みたいなことをすることもありますか?

Day1:うーん……。あえていうなら、サンドバッグですかね。いろんな人から、いじられ役みたいな感じで扱われているので(笑)

――けっこういじられるタイプですね。プロの解説者を経て選手に戻ってきたということで、他の人にはない視点を持っていたりアドバイスができたりするのでは?

Day1:それはほとんどないですね。逆に、僕がコーチヘッドコーチ、全員からゲームの見方とかを教えてもらっているくらいです。今まで解説してきたものは僕が知っていたものでしかありません。プロとしてやっていくために、もっと知識を蓄えていこうという段階です。

――ちなみに、解説者時代と比べて、生活はどうですか、豊かになりましたか?

Day1:安定はしています。豊かかどうかは……まあ、普通です(笑)

――答えにくい質問を、ありがとうございます。最後に、eスポーツに関心を持っている読者の方にメッセージをください。

Day1:最近ではほんとに多くのゲームタイトルが大会を実施しているので、自分が興味あるゲームの大会の配信動画を見たり、実際に見に行ったりして、ぜひeスポーツに触れてみてください。そして、私自身AXIZの一員として出場しているLJLを一度観ていただけるとありがたいです。応援よろしくおねがいします!

<取材・文/伊藤将史 撮影/詠祐真>

【Day1】
プレイヤーネーム:Day1(デイワン
出身地 :三重県
担当ロール:ADC
Twitter:@Day1week

【伊藤将史】

1986年生まれ。神奈川県出身のフリーライター。最新のテクノロジービジネス、流行しているものなど、興味があるジャンルの記事を幅広く執筆しています。

「ぜひeスポーツに触れてみてください」