[記事提供:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]

 誰もが一度は経験するゾーン。

この不思議な感覚に入った選手は無敵の強さを手に入れ、不可能なことを意図も簡単に実現してしまう心理状態です。

年間で1000人も見ていると、ゾーンに入った話はちらほらと聞きます。
そんな選手が口を揃えてこう伝えます。

「時間がゆっくり感じて早く終わった」
「何も考えてないようで身体は勝手に動いた」
「相手の動きが手に取るようにわかった」

みんな、不思議な感覚を言葉で伝えてくれます。
しかも殆どの方が上手く説明できません。
それくらいの心理状態なのです。

ではゾーンと呼ばれる超集中状態に入るためにどうしたらいいのでしょうか?

その秘密についてスポーツメンタルコーチの鈴木颯人が綴ります。

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ワクワクできる心理状態を大事にする


私が見ている選手の多くが、心理的に追い込まれている選手ばかりです。

そのような状態ではやはりいいプレイはなかなか出来ません。

ではどうして心理的に追い込まれているのでしょうか?

その一つの理由に競技を楽しめていないことが挙げられます。

多くの選手が好きで始めた競技。
にも関わらず大人になるにつれてやらされている感覚がどうしても強くなりがちです。

このような感覚を持つ人ほどある口癖があります。

〇〇しないといけない!!

この「〇〇しないといけない!」という口癖を頻繁に使う人は注意が必要です。

なぜならば、自分が努力している内側から出てないからです。

つまり、外側からの圧力から自分が努力しているのです。

例えば、
「〇〇を見返したい」
「〇〇に恩返ししたい」
「〇〇を認めてもらいたい」
「〇〇に怒られたくない」
などなど。

人からのプレッシャーで努力しているケースだったり、

「有名になりたい」
「お金持ちになりたい」
などもあまり良い動機でありません。

これらを「外発的動機」と言います。

この外発的動機が強いとなかなかワクワクして競技に打ち込めず「〇〇しなきゃ!」というプレッシャーが強くなります。

これは私の見解ですが、何か新しいことを始めた時に適度に難易度があり、楽しいと感じるものには私達は夢中になります。

ずっと野球をしていまいたが、楽しかった頃が1番ゾーンに入っていたなと。

しかし、年数が経てば経つほど結果を求められ次第に楽しさ以上に結果の追求で面白さを見失いました。

楽しくやってる人ほどゾーンに入る

これだけ競技に打ち込んでいても、楽しく取り組む人には真剣にやっている人は追いつけません。

真剣にやっていても、楽しくやっている人には勝てません。

この違いこそが、スポーツの不条理な世界です。

結果を出す人ほど、適度なプレッシャーしかありません。

しかも、そのプレッシャーすら楽しいと感じる心地良いプレッシャーです。

それだけ楽しくやればやるほど脳内の中ではある物質が出ます。

エンドルフィン
セロトニン
ドーパミン
・アナンダミド
ノルアドレナリン

それらが放出されることで脳波が通常の覚醒時に出るベータ波ではなく、α波とθ波の中間になり夢を見るときのような状態になります。

この時に、意思を司る前頭前野の機能がオフになり思考等がストップし身体の感覚に委ねてプレーができる訳です。

こういったゾーン状態に入るために下記の3つをポイントにしてください。

1、ワクワクする体験を増やす
2、気が散るものをなくす
3、調子が良い時間をしる

さらには、課題の難易度もあるのですが、大事なことは自分が出来ることをシッカリと理解し、それだけを愚直するやりこむことが大事です。

いかに「欲」を捨てることができるかがゾーンに入るポイント

結局、人は欲まみれの動物です。

この欲を捨てることがゾーンに入るための絶対条件です。

その為の方法として手っ取り早いのが過程を大事にするということです。

つまり、結果を出したいなら過程を大事にして欲しいのです。

上手くいかない選手は、この過程を疎かにしがちです。

特に、試合中に出来ないことを選択しがち・・・
それでは試合では上手くいきません。

ある種、自分で自分のリズムを壊すキッカケになりがちです。

もちろん、それで上手くいくこともありますが確実性はとても低い。

だから安定した結果を生み出せずそんな自分が嫌いになります。

目指すべき目標が何か?
それによってゾーンの入り具合は変わってくるでしょう。

そして何よりも、欲を捨てる。

そのためには。競技を心から好きな自分を思い出して欲しいのです。

それができれば、ゾーンも近いです。

[記事提供:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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鈴木 颯人(すずき・はやと)

プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。

スポーツにおける「ゾーン」に入るためには?