ニュージーランドの議会で起こったある出来事に、多くの人が驚いています。

議員が赤ちゃん連れで登院

2019年7月、代理出産でパートナーとの間に子どもが誕生した労働党のタマティ・コフィー議員。育児休暇を取得後、同年8月21日に初めて息子を連れて議会審議に出席しました。

すると審議の間、トレヴァー・マラード議長がベビーシッターの役を買って出たのです!

マラード議長は、Twitter上でその時の写真をアップしています。

3人の子どもの父であるマラード議長。議長席でコフィー議員の赤ちゃんを抱き、慣れた手つきでミルクを与えながら議事を進める一幕も見られました。

ほほえましい写真に、和んでしまいますね!

また、緑の党のギャレス・ヒューズ議員も、Twitter上で息子を抱き上げるコフィー議員の写真を投稿。「議事堂に赤ちゃんがいるのは素敵だ。なんて可愛らしい赤ちゃんだろう」とツイートしています。

ニュージーランドのニュースメディア『Newshub』によると、コフィー議員は次のように語りました。

下院の同僚たちから、本当に支えられていると感じました。

赤ちゃんは、議会の雰囲気を穏やかにし、私たちがここにいる本当の理由を思い出させてくれます。彼らのような存在がもっと必要でしょう。

Newshub ーより引用(和訳)

ちなみに、ニュージーランドでは2018年、ジャシンダ・アーダーン首相がニューヨークで国連の総会に赤ちゃん連れで出席し、初演説をしています。

このニュースを見た人たちから、ネット上で数多くのコメントが寄せられました。

・日本の国会では、このような寛容さは想像できないけど、仮に起こったら、素晴らしいでしょうね。

・心が温かくなりました。この小さな行動は、社会を動かす大きな一歩になるでしょう。

・自分の国が誇らしいです。ニュージーランド議会の議長は、討論を主宰しながら赤ちゃんのお守りもこなします。

日本では2017年、熊本市議会の議員が赤ちゃんを連れて市議会に出席しようとしたところ、周りの議員らに厳しく非難をされ、同伴を断念しています。

一方、議会全体で子育てを応援する姿勢を見せたニュージーランド。その寛容さを、見習いたいものですね。


[文・構成/grape編集部]

出典
BBCNewshub
※写真はイメージ