マジョルカ史上3人目の日本人選手として加入 現地紙は“最低分数”の条件を指摘
日本代表MF久保建英は現地時間22日、強豪レアル・マドリードから同じスペイン1部のマジョルカへの期限付き移籍が決まった。3部相当のカスティージャ(レアルB)ではなく、トップリーグでのプレーにこだわった決断となったが、元日本代表FW大久保嘉人(ジュビロ磐田)、元日本代表MF家長昭博(川崎フロンターレ)に次ぐクラブ史上3人目の日本人選手となった久保は、どのような成績を残せば初年度は及第点となるのか――。
今夏FC東京からレアルへ移籍した18歳の久保は、トップチームに帯同してプレシーズンマッチ計4試合に途中出場。その後はトップチームの練習とカスティージャ(レアルB)の試合を兼任してきた。カスティージャが主戦場になるかと思われたが、急転マジョルカへの期限付き移籍が決まった。
マジョルカはすでに1部開幕戦を終えており、17日に本拠地イベロスター・エスタディで行われたエイバル戦で2-1と勝利。25日の第2節ソシエダ戦が、久保にとって“最短デビュー”となる。本人も出場に向けて意気込んでおり、ソシエダ戦に向けて「準備できればプレーしたい」と現地メディアに語っている。
スペイン紙「エル・ムンド」は、「最低分数が保証されているローン契約が提示されている」と報じており、久保は3部相当のカスティージャではなく、スペイン1部でのプレーにこだわった結果の決断と言えるだろう。では、ピッチに立つ環境がスムーズに整ったとして、久保はどれほどの成績を残せば及第点と言えるのか。一つの指標となるのが、かつてマジョルカに所属した大久保と家長だろう。
大久保がシーズン途中加入のマジョルカ1年目に残した13試合3得点が一つの“ノルマ”
“パイオニア”の大久保は、2004-05シーズンの冬の移籍市場でセレッソ大阪からマジョルカへ期限付き移籍。初出場となった第18節デポルティボ・ラ・コルーニャ戦でいきなり初ゴールとアシストを決め、上々のデビューを飾ったが、負傷で離脱すると出場機会は減り、リーグ戦13試合3得点に終わった。一方の家長は、2010年12月にガンバ大阪から完全移籍。当初は外国籍枠の問題で出番はなかったが、11年2月にリーガ・エスパニョーラデビューを飾ると、3月に初先発、4月に初ゴールと1年目は14試合2得点だった。
しかし、大久保と家長はシーズン途中の移籍で、移籍初年度の稼働は半分のみ。選手としてのタイプこそ違えど、大久保の13試合3得点は超えないといけない“ノルマ”と言っていい。
マジョルカのマヘタ・モランゴCEOは、「久保は1年間の任務において、プレー時間を制限する必要がない」と期待を寄せるなか、世界最高峰のリーガ・エスパニョーラでどれだけの成績を残せるだろうか。(Football ZONE web編集部)
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