自分の太ももやお尻を引っ掻いて、赤く腫らしてしまうという10ヶ月の赤ちゃんについて相談がありました。薬を塗るべきか、それとも掻かせないよう対策すべきか、専門家の意見を聞いてみましょう。



10ヶ月の子どものママからの相談:「引っ掻き傷について」


10ヶ月の息子が、自身の太ももをよく引っ掻いています。そのため、太ももやお尻が赤く腫れてしまい、時には傷まで出来てしまっています。こまめに爪も切っていますが、傷がなかなかなくなりません。かゆみ止めの薬も塗っていますが、かゆいから引っ掻いているというよりは、手持ちぶさたで引っ掻いてしまっているようです。赤く腫れたり、傷になってしまったりしていると痛そうなので、どうしたらよいかと悩んでいます。傷口に薬等を塗った方がいいのか、それとも掻かないように対策をすべきなのか教えてください。(30代・女性)




衣服や爪切りに工夫し、薬は医師の処方を

素肌の出ない衣服を着せる、赤ちゃん用のやすりタイプの爪切りを使うなどの工夫で、引っ掻き傷を防ぐとよいようです。薬は医師の処方したものを使うようアドバイスがありました。




『色んなところに手が届くようになり、触ってみているのかもしれませんね。かゆみや痛みがあるのならば治療が最優先ですが、その心配がないようでしたら傷が出来ないように対策をしてあげるとよいと思います。素肌が出ていると引っ掻いて傷になってしまうので、ズボンを履かせてあげて素肌が出ないようにしてあげてください。いわゆるつなぎタイプの洋服だと手が入らなくていいかもしれません。(助産師・産科看護師)』





『赤ちゃんの爪は薄いため、短く切っても鋭くなってしまい、引っ掻き傷を作りやすいです。赤ちゃん用のやすりタイプの爪切りを使うことで、爪の鋭さは軽減することが出来ます。(保育園看護師)』





『できてしまった傷は、水で洗って清潔にし、ワセリンなどでしっかり保湿するようにしましょう。赤ちゃんの場合、薬を使用する場合は、医師に処方してもらったものが安心です。(保育園看護師)』




引っ掻いてしまう原因を見極めよう

かゆみがあって掻いているのか、それとも別の原因があるのかを見極め、原因に応じた対策をとることが勧められています。




『癖になっている場合もありますので、引っ掻いている時は手におもちゃを持たせてあげたり、他のことで注意を引いたりして気を紛らわせてあげてみてください。引っ掻く時が決まっている場合は、何をしている時か、どんな時かなどをよく見てください。お風呂上がりや寝起きなどの場合は体温が上がって血流が良くなり、かゆみが出ている可能性もあります。お風呂の温度や、お布団の調整などをして様子を見てみてください。(助産師・産科看護師)』





『かゆみが原因でしたら、身体を温めすぎないよう、室温は少し低めにして、肌の保湿を心がけてください。石鹸や衣類がかゆみの原因の場合がありますから、石鹸は赤ちゃん用の刺激の少ないもので、洗ったあとは石鹸が残らないよう、よくお湯で流してください。肌着は吸収性のよい綿素材がよいと思います。(看護師)』





『赤ちゃんは機嫌が悪い時や、気持ちが不安定な時も身体を引っ掻きます。抱っこしたり、一緒に遊んだりして気分転換させてください。(看護師)』




赤ちゃんの薬は、医師に処方してもらったものを使うのが安心だとアドバイスがありました。素肌の出ない衣服を着せる、赤ちゃん用のやすりタイプの爪切りを使うなど、引っ掻き傷を未然に防ぐ工夫をするとよいようです。また、どんな時に引っ掻いているかを観察し、かゆみがあって掻いている場合はお風呂の温度や肌着の素材を見直すなど、原因に応じた対策をとることが勧められています。



赤ちゃんが太ももを引っ掻いて赤く腫らしてしまいます