22日、昨年8月に名古屋刑務所で刑務官の顔を殴ったとして、50代の男性受刑者を公務執行妨害と傷害の疑いで書類送検したことが判明。その動機に怒りの声が相次いでいる。

 書類送検された男は昨年8月、名古屋刑務所内で提供されたスポーツドリンクを飲んだところ、「味が薄い」と激怒し、刑務官の顔を殴り怪我をさせた。この男は、これまでにも男性刑務官の顔を複数回殴る、頭突きするなどの行為に出ており、かなり凶暴な性格だった様子。スポーツドリンクの味の薄さに腹を立て暴行するとは異常で、なんとも恐ろしい人間である。取り調べに対し、受刑者は「スポーツドリンクの味がいつもより薄くて腹が立った」などと供述しており、容疑を認めているとのことだ。

 罪を償うための施設である刑務所で、サービスとも思えるスポーツドリンクがなぜ提供されていたのか。その理由は、2018年の災害とまで言われた異常な暑さ。昨年7月に、同刑務所内で男性受刑者が熱中症で死亡したことから、対策として毎食後、刑務官がスポーツドリンクを作り提供することにしていた。

 いわば刑務所側の厚意で提供されるスポーツドリンクを飲み、味の薄さにクレームを付け暴行を働くという行動。犯罪者の中にはやむを得ずそうなってしまった人物もいるが、この男に関しては、「なるべくして犯罪者になった」のかもしれない。

 この事件に、ネットユーザーは「どうしようもない男。味が薄いことよりも毎日出してくれることに感謝するべき」「受刑者がスポーツドリンクを飲めることだけでも嬉しく思うべき。大きな勘違いをしている」「どこからお金が出ているのかわかっているのか」と怒りの声が上がる。

 また、「刑務所でスポーツドリンクが本当に必要なのか。水で十分なのではないか」「受刑者が快適と感じるような施設にするのはおかしい」「二度と帰ってきたくないと思わせるような場所にしなければダメだと思う」という意見も上がった。

 刑務所熱中症患者を出さないために、スポーツドリンクの提供は重要だと思われるが、一部ネットユーザーの指摘のように、「居心地がいい」と感じさせてはならないはずだ。実際、受刑者の中には出所後、「もう一度刑務所に行きたい」と、他人を傷つけるなどの犯罪をする人間も存在している。

 刑務所のプログラムが犯罪抑止となっているか、もう一度見直す必要がある。

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