アマノフーズブランド新商品「10品目の一杯」「炙り牛スープ」など

アサヒグループ食品は8月20日、アマノフーズブランドからフリーズドライ(FD)の新商品6品を9月2日から発売すると本社で発表した。具材の彩りや香りが楽しめる具だくさんの「10品目の一杯」シリーズや、食べ応え十分の「炙り牛スープ」などを取りそろえた。

冒頭あいさつした、食品事業部食品マーケティング部の真鍋太郎氏は、FD市場や同社のFD事業の業績に触れ、18年のFD市場は13年比で約1.9倍、中でもFDみそ汁は約3.7倍となっているとしたうえで、「当社のFDみそ汁も13年比で約3.8倍と堅調に伸長している。FDスープ市場も同年比約1.5倍で、当社FDスープも1.8倍と伸長しており、今後も拡大する見込みだ」と断言した。さらに、同社の19年度FD業績は前年比12%増の148億円であることも明らかにした。
アサヒグループ食品 真鍋氏

アサヒグループ食品 真鍋氏

業績が伸びている背景では、「食スタイルの変化が大きく影響している。もともと家族で食べる内食が現在は個食化が進み、家族それぞれが食事をするスタイルに変わってきている。共働き世帯や単独世帯も増えており、ここが、FD食品が受け入れられている要因だと考えている」と分析した。その中で、FDの価値として、「作る手間が省ける、一人分から作れる、好きな具材が選べる、本格的、おいしい、野菜が摂れる、健康的などといった価値をFDユーザーに感じていただいている。個食スタイルを背景に、時短・簡便といった提供価値を備えていることもFDが成長している大きな要因」とし、今後もFDの提供価値の幅を広げ、さらに強化していくことで持続的な成長につなげていきたい考えを示した。

〈食後の血中中性脂肪値上昇の抑制が期待できる“難消化性デキストリン”配合、「おだやかプラスわかめスープ」発売〉
新製品「10品目の一杯」シリーズは、「おいしく健康」をテーマに、全てのみそ汁ユーザーに向け、毎日食べられる健康を提案した商品として開発された。一杯に10種類の食材が入っているため、家事負担の軽減やコストパフォーマンスの高さによる簡便・時短が大きな特長となっている。10種類の具材は、彩りを考えた8つの品目と、香りを引き立てる2つの品目で構成されている。合わせみそ、赤みそ、白みその3タイプをそろえ、それぞれに、緑黄色野菜、根菜、葉菜、海藻、きのこなどの食材10品目を組み合わせた。「10品目の一杯 こがねの椀」(合わせみそ)、「10品目の一杯 あかねの椀」(赤みそ)、「10品目の一杯 わかばの椀」(白みそ)の価格は、税別160円/1食。

17年の発売以来、順調に売り上げを伸ばしている「Theうまみ」スープシリーズからは、「炙り牛スープ」と「燻製鶏スープ」を投入する。それぞれ、「食べ応えおかず級」を打ち出した商品で、お肉には直火焼きや燻製などのひと手間を加えることで、さらに肉の味わいを堪能できるようにしている。「炙り牛スープ」は牛骨と牛テールを組み合わせたスープに、直火焼きカルビを使い、食べ応えのある一杯に仕上げた。「燻製鶏スープ」は黒胡椒仕立ての鶏白湯スープに、国産桜チップで燻製にした国産鶏肉を使った。価格は180円/1食。

「おだやかプラスわかめスープ」は、食後の血中中性脂肪値の上昇をおだやかにすることが報告されている難消化性デキストリン(食物繊維として)を1食あたり5g配合したFDの機能性表示食品。

和食や中華料理などのメニューと合わせやすいように、しょうゆベースにごま油の風味と貝のうま味を効かせたわかめスープとした。価格は5食入りで税別600円。

〈大豆油糧日報 2019年8月22日付〉