先週末に開幕を迎えたラ・リーガでは開幕戦となったアスレティック・ビルバオvsバルセロナで2連覇中の王者バルセロナがいきなり敗れる波乱が起きた。一方、レアル・マドリーアトレティコ・マドリーの2チームは共に退場者を出しながらも危なげない内容で白星発進に成功。また、1年ぶりの復帰となったエイバルで再起を図るMF乾貴士は1-2で敗れたマジョルカとの開幕戦を最後までベンチで過ごすことになった。

今回の第2節の注目カードは、共に黒星スタートとなったバルセロナとベティスによる実力者同士の一戦だ。前節、エースFWメッシの不在を感じさせる攻撃面の低調さと、今季限りでの引退を表明したFWアドゥリスのスーペルゴラッソに沈んだバルセロナは、久々の開幕戦黒星に。さらに、FWスアレス、FWデンベレの主力2選手がいずれもケガを負い、数週間単位の離脱を強いられることになった。

その2選手の離脱によってより厳しい船出が予想されるバルセロナだが、カンプ・ノウでのホーム開幕戦に向けて朗報が届いた。今月初旬にふくらはぎに軽傷を負ったメッシが練習復帰を果たし、今回のベティス戦で今季初出場を果たす可能性が高まっている。ただ、コパ・アメリカ以降、公式戦でプレーしていないうえ、開幕戦で周囲との連携不足を露呈したFWグリーズマンとのコンビは未知数。そのため、バルセロナとしてはビルバオ戦で好パフォーマンスを見せたMFラフィーニャら既存選手の奮起が求められる。

一方、ルビ監督の初陣となったバジャドリーとの開幕戦を1-2で落としたベティスだが、同試合では試合序盤にGKロブレスが一発退場となり、ほぼ80分間を数的不利で戦ったというエクスキューズもあり、今回のバルセロナ戦では新生ベティスの戦いを披露できるはずだ。

プレシーズン絶不調の中で開幕を迎えたレアル・マドリーだが、敵地で行われたセルタとの開幕戦ではMFモドリッチの一発退場というアクシデントに見舞われた中、守護神クルトワの好守で流れを渡さないなど、ジダンのチームらしい試合巧者ぶりで3-1の勝利を手にした。共に連勝が懸かるバジャドリーとのホーム開幕戦では昨季大きく期待を裏切ったマドリディスタを前に結果と共に内容面も追求していきたい。また、今夏の売却濃厚から一転、1アシストを記録し開幕戦勝利に貢献したMFベイルプレーも注目ポイントの1つだ。

今夏、大幅なスカッド刷新の中、開幕戦では難敵ヘタフェを相手に1-0のスコアで白星発進となったアトレティコ。同試合ではグリーズマンの後釜として鳴り物入りで加入した超新星FWフェリックスが鮮烈なデビューを飾ったほか、同じく新加入のDFトリッピアーが持ち味の高精度のクロスからFWモラタの決勝点をアシスト。前半に退場しほろ苦いデビュー戦となったDFロディを除き、新戦力も上々のスタートを切った。2戦連続自治州ダービーとなるレガネス戦ではフェリックスのリーガ初ゴールにも期待したいところだ。

エイバル復帰後、初の公式戦となったマジョルカ戦で出場機会のなかった乾は、開幕戦を白星で飾った昇格組オサスナ相手のアウェイゲームで今季初出場を目指す。開幕戦ではMFエスカランテの負傷によって交代カードを切った影響もあって出番がなかった一方、ビハインドの状況で投入されなかったことを考えると、プレシーズンのアピールが足りなかったとも捉えられる。したがって、今節出場に向けて練習から積極的なアピールが求められるところだ。

また、22日にレアル・マドリーから昇格組マジョルカへのレンタル移籍が発表されたFW久保建英は25日のレアル・ソシエダ戦でいきなりラ・リーガデビューを飾る可能性が浮上している。なお、マジョルカは[4-1-4-1]、[4-4-2]を基本布陣としており、久保はサイドハーフインサイドハーフ、2トップの一角での起用が見込まれる。

その他では昇格組ながら開幕戦でビジャレアルと4-4のド派手な打ち合いを演じたグラナダと、ロペテギ新体制の初陣を飾ったセビージャの一戦や、今夏FWマキシゴメスとFWサンティ・ミナのトレードを行ったセルタとバレンシアの直接対決にも注目したい。

リーガエスパニョーラ第2節》

▽8/23(金)
《27:00
グラナダ vs セビージャ
《29:00》
レバンテ vs ビジャレアル

▽8/24(土)
《24:00》
オサスナ vs エイバル
《26:00》
レアル・マドリー vs バジャドリー
《27:00
セルタ vs バレンシア
《28:00》
ヘタフェ vs ビルバオ

▽8/25(日)
《24:00》
アラベス vs エスパニョール
マジョルカ vs レアル・ソシエダ
《26:00》
レガネス vs アトレティコ・マドリー
《28:00》
バルセロナ vs ベティス

サムネイル画像