校則を破った少年と、それを許さなかった教師たち。停学処分をちらつかせ少年の頭をマジックで塗りつぶした学校側を、少年の家族が訴えた。悪いのは少年か、学校のやり方か、それとも…?
■斬新な髪型で登校した少年
米テキサス州で暮らす男子中学生(13)が、短髪の一部をさらに短く刈り込む流行の髪型で登校した。
しかしこの髪型につき、学校側は「規則に違反する」と指摘。このままでは停学処分だと主張した教職員が、「ある条件」を提示し少年に同意するよう求めた。
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■教師らはマジックを取り出し…
教師たちの言い分は、「刈り込んだ部分の頭皮をマジックで塗りなさい」というもの。
それに応じなければ停学処分にすると言われた少年は首をたてに振ったが、黒く塗りつぶされた部分の色が他の部分より濃くなり、逆に目立ってしまうという最悪の結果に。
教師らは「これではイカン」と、剃り込んでいない部分まで笑いながら塗りつぶしたという。
■大恥をかいた少年
剃り込んだ部分のみならず頭皮のほぼ全体をマジックで塗られた少年は、大変恥ずかしい思いをしたとのこと。しかも色を塗られた頭皮はその日から何日経ってもなかなか元の色に戻らぬまま。
ショックを受けた少年の家族は困惑すると同時に「ウチの子は黒人」「これは差別に該当する」と激怒し、訴訟を起こす決意を固めた。
■両親の決意と世間の反応
「アフリカ系アメリカ人の生徒の頭を真黒に塗りつぶす行為は差別的だ」「そもそも肌が漆黒の黒人ではない」と少年の家族が主張する一方で、中学校のある学区側は「校則違反は確かにあった」と反論。しかし対処法には非があったことを認めている。
また世間の反応も様々で、「頭皮をマジックで塗るくらいなら、刈り込んだ部分の毛が伸びるまで停学処分にすればよかったのに」「校則があるとはいえ、この対処法は最悪」と学校側を責める声も。
一方で、「親も校則は知っていたはず」「違う色で塗っていたらそれでも差別だと騒ぐだろう」「そもそも学校に置いてあるマジックはほとんど黒だ」として親の甘さを指摘する声も上がっている。
学校にも保護者にも少年にも非があったという声も当然多く、この問題の解決にはまだ時間がかかりそうだ。
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