「少年革命家」を自称し、YouTube上で動画を投稿している不登校ユーチューバーゆたぼん君(10)。21日に公開した動画では、著名な社会学者である宮台真司氏の講演会で「学校に行かないとダメですか?」と質問する様子が写し出された。

■社会学者・宮台真司氏の講演会に参加

18日に沖縄県浦添市の産業振興センターで開催された「宮台真司沖縄講演会 宮台に聞け!」を訪れたゆたぼん君。

質問コーナーで「俺は今学校に行ってないんですけど」と切り出すと、日本中の大人からネット上でバッシングを受けていると明かしたうえで「学校に絶対に行かないとダメだと思いますか?」と尋ねる。

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■宮台氏「全然思わないよ」

すると宮台氏は「全然思わないよ」と自身の見解を明かしたうえで、「先生にもまともなやつもいればクズもたくさんいるじゃん? でも、子供は先生を選べないじゃん」と語る。

そして、話題は「日本の教育」という大きな事柄へ。宮台氏によると、日本はひとりの担任が生徒を抱え込み、多くの科目を教える仕組みだが、海外には複数の教師が教室に来て、どの先生から習うかを選択できるような国もたくさんあるそう。

子供に選択権のない現在の日本の教育体制に、宮台氏は違和感を持っているようだ。

■東大卒の宮台氏も不登校?

講演会終了後、ゆたぼん君は宮台氏と一対一でお話。すると、宮台氏は「学校なんて行かなくていいんだよ」と話し、自身の過去を明かす。「御三家」麻布中学・高校を経て東京大学に入学した宮台氏だが、当時は学生闘争が盛んで、高校2~3年および大学1~2年生の頃は、学校にほとんど通っていなかったと言うのだ。

しかし、授業を出ていなかったからと言って頭が悪くなったワケではなく、反対に授業に出ても頭が悪くなった人もいると説明。ゆたぼん君はその言葉を、「うん……」と静かに聞き、うなずいていた。

■不登校経験者は2割

宮台氏の場合、時代背景が大きく影響しているため、「不登校」と言っていいのかは非常に疑問だが、それでも「学校にほとんど行っていなかった」という意味では、ゆたぼん君と同じだろう。

ちなみに、しらべぇ編集部が全国10~60代の男女1,721名を対象に調査したところ、「学生時代に不登校だったことがある」と答えた人は、全体の17.8%。なお、男性16.7%、女性18.8%と、女性のほうがやや割合が高いものの、男女間で大きな差は見られなかった。

不登校

ネット上で「幼稚園卒」と心ない誹謗中傷を受けたこともあり、動画でもアンチに対して敏感に反応している印象のゆたぼん君。

宮台氏の話を聞く際の「うん」という相槌も、心なしか辛そうな雰囲気が出ており、ここまでくるともはや「学校に通ったほうがよっぽど辛くないのでは……」と思ってしまうところだが、今後も茨の道を歩むのだろうか。

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(文/しらべぇ編集部・倉本薫子

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2019年5月17 日~2019年5月22日
対象:全国10代~60代の男女1721名 (有効回答数)

不登校ユーチューバー、宮台真司氏に「学校に行かないとダメ」か質問