マンションの管理状況の良し悪しは、入居後の生活に大きな影響を及ぼすために、購入の判断材料としても重視すべきところです。
マンションの管理業務は広範囲なうえ、専門的な知識も必要となるために、管理会社に委託しているマンションが大半です。
しかし、中には管理会社に委託しない自主管理のマンションも存在しています。
マンションの自主管理とは何か、そのメリットやデメリットは何かをご紹介します。
“セリア”のアイテムだけでOK!ガスコンロ「グリル排気口」は掃除しなくていい!?1. マンションの自主管理とは
分譲マンションは「建物の区分所有等に関する法律(=区分所有法)」に基づいて管理・運営されています。
すべての区分所有者は管理組合の組合員となり、管理組合は分譲マンションの敷地や共用部分について管理する責任があります。
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1-1 分譲マンションの管理形態は3つある
分譲マンションの管理形態には
- 管理会社に管理業務の全部を委託する「全部委託」
- 管理業務の一部を委託する「一部委託」
- 管理業務を委託せず住民自らが管理する「自主管理」
の3つがあります。自主管理とは管理業務をすべて区分所有者が行う形態のことをいいます。
1-2 管理会社に委託するケースが増加している
国土交通省による「平成30年度マンション総合調査」によれば、「管理業務のすべてを管理業者に委託」している割合は74.1%、「管理業務のすべてを管理組合で行っている」割合は、6.8%となっています。
管理業務の内容は多岐にわたり、国土交通省の定めたマンション標準管理規約だけでも、管理業務の内容は共用部分の保守・修繕、修繕積立金の会計業務、長期修繕計画の作成および変更など17項目にも及びます。
そのため、住民だけで管理するには限界があり、管理会社に委託するケースが増えてきているのです。
2. 自主管理のメリットと購入時の注意点
購入したいマンションが自主管理だった場合は、メリットとデメリットを把握したうえで購入するかどうかを決めるべきです。
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2-1 自主管理のメリット・デメリット
自主管理のメリットは「管理業務費用が削減できる」「区分所有者の運営意識が高められる」という点です。
委託管理費が不要になるため、管理費を安くすることが可能になります。
また、自分たちで管理・運営しなければならない、という当事者意識が高まれば、コミュニティも活性化され、よりよい住環境が形成されます。
デメリットは、マンションの専門家ではなく一般住民が運営するために、どうしても「管理の質」が落ちてしまうことです。
また、理事長が変わると運営方針が変わる、リーダーシップがとれずに話がまとまらないなど、構成員の質により組合自体が機能しない恐れがあります。
2-2 購入時のチェックポイントは?
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自主管理の場合、そのような管理が行われているのか、実際に現地に行って建物の状況などを自分の目で確認することが大切です。
マンションの敷地内を一通り回って清掃の状況などをチェックしましょう。
とくに集合ポストやエレベーター周り、ごみ置き場などは念入りにチェックしましょう。
エントランスホールなどに設置されている掲示板を見ると、マンション内でどんな問題が発生しているかが分かりますので、こちらも確認すべきです。
建物の劣化部分や補修状況も確認が必要です。基礎や外壁、廊下などに複数のひび割れやはがれなどがないか、手摺に錆などがないかをチェックしましょう。
過去の修繕状況や今後の修繕予定などを不動産会社や売主に問い合わせて照合するのも有効です。
劣化箇所や不具合が長期間放置されている、今後も修繕の予定が立っていない、ということがあったら、購入を見送った方がいいかもしれません。
基本的な管理規約や使用細則はもちろんですが「重要事項に関する調査報告書」も確認しましょう。
管理組合の管理体制、管理費や修繕積立金の積立や滞納状況、大規模修繕の実施状況や長期修繕計画などを知ることができるからです。
運営体制や計画があっても実際にそのとおりになっていないと意味はありません。
計画通りに修繕されているか、滞納問題がどの程度解決されているか確認をしましょう。
自主管理のマンション物件は購入前の念入りなチェックが大事
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自主管理を行っているマンションは、そう多くはありませんが、自分が購入したいと思ったマンションが自主管理の物件であったら、管理委託されているマンションよりも、一層慎重に調査を行いましょう。
自主管理物件の管理状況が一概に良くないわけではありませんが、住民になるということは、自分も管理・運営に積極的に加わるということを意味します。
入居後の生活のことも考えて判断することが大切です。
ファイナンシャルプランナー(AFP)/
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