飛行機(Seung Heo/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

タクシー、バスから船、飛行機まで、誰もが利用する公共交通機関の座席が汚れているのは非常に不快なものだ。特に、他人の吐瀉物ほど耐え難いものはない。

■着席したところ目の前が…

今月18日昼過ぎ、ユナイテッド航空が運航するUA2057便を利用し、カナダバンクーバーから米国のヒューストンまで飛んだ一家。そのフライトで極めて不快な思いをさせられたとして、このほどソーシャルメディアに証拠写真を添えてすべてを暴露し、激しい怒りをぶつけた。

一家は飛行機に搭乗してすぐに自分たちの目の前、つまり前の乗客の2つの座席にまたがるように、背もたれ部分から床にかけてが汚れていることに気づいた。それは吐瀉物で、直前のフライトの乗客が嘔吐したものであることは明白だった。

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■離陸の遅延は誰のせい?

満席のため一家は座席の移動が許されず、4時間半ほどのフライトをその状況で耐えるしかないと知った。そこで父親は客室乗務員を呼び、「清掃スタッフにきちんと拭き取ってもらいたい」と要求した。

ところが、「呼んでもいいが離陸には遅延が発生する。あなたのせいでね」という返事であった。続いて、父親は渡されるがままにペーパータオルでその汚れを除去。その後に清掃スタッフが1名乗り込み、専門のスプレーなどで汚れを拭き取ったが完全には落ちなかった。

一家はその後、シートポケットを利用することも床に荷物を置くこともしなかった。不快感がどうしても消えなかったからだ。

■ネット炎上で航空会社も謝罪

客室乗務員の対応の悪さもあり、ソーシャルメディアでの父親の訴えには世間からたくさんの同情コメントが集まった。

「これはキツイ…乗務員の対応もひどすぎるね」

「お父さん、えらい。他人のゲロの臭い嗅いだら、こっちまでヤラれる」

「しかしユナイテッド評判悪すぎる。次は何をやらかすのかな」

こうした状況に慌てたのか、ユナイテッド航空は一家に正式に謝罪。現在は、もう少し詳しく補償に関する個人的な交渉に入っているもようだ。

■もらいゲロほど辛いものはない

他人の吐しゃ物など決して触りたくない。正直なところ見たくもないものだ。しらべぇ編集部では、全国10〜60代の男女1,732名を対象に「体調不良や嘔吐」について調査を実施していた。

もらいゲロをしたことがあるグラフ

全体としては10.4%と少ない割合だったが、やはり「もらいゲロ」という辛い現象はある。乗客にペーパータオルを渡し、「これで拭いて」とお願いするなど言語道断。日本のエアラインでは絶対に考えられないことだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2019年3月22日~2019年3月27日 
対象:全国10代~60代の男女1,732名(有効回答数)

他の乗客の吐いた物を掃除させられた男性 客室乗務員の対応も最低