配偶者や交際相手の気を引くためにペットや子供を痛めつけたり、最悪な場合は殺害するという愚かなことをする者がいるが、このほどタイで離れて暮らす夫に腹を立てた女がライブ動画で我が子の首を絞めて脅したことから逮捕された。『Bangkok Post』『Bangkok Jack』などが伝えている。

タイのコーンケン県プーファーマン地区の村に住む娘2人と息子1人の母親であるスパーポン・プラブ-アリン(Supaporn Prab-arin、41)は今月14日、Facebookのライブストリーミングで1歳7か月になる息子ノング・アンドレイくん(Nong Andrey)の首を締めあげる動画を配信した。

スパーポンにはパタヤ市で働くロシア人の夫がいたが、その夫が生活費を送金しないことと家庭を顧みず自宅に戻らないことに腹を立て、アンドレイくんの首にベルトを巻いて締め上げ、生活費を送るようにライブ動画上で脅したのだ。

しかし動画を見たユーザーからの通報により、スパーポンの自宅に警察と関係当局が駆けつけることとなった。スパーポンは酔っ払っており、当局の役人にハグをして何か訴えているようだった。幸いにもアンドレイくんは無事で怪我も無かったようだが、この時スパーポンは警察に対してこのように述べたという。

「他の親と同じように私は子供達を愛しています。アンドレイを傷つけるつもりはありませんでした。夫に無視され、こんな振りでもしなければ夫の気を引くことはできないと思っていたのです。アンドレイの父親は息子の顔を見に来ることもありませんし、生活費も送ってきません。もうミルクも尽きてしまったし、おむつを買うお金もないのです。」

この日は警察官も帰り、一旦事態は収まったかのように見えた。しかしスパーポンは翌日も再び飲酒し、地元のサービスでミルクおむつを購入するために配給されたお金を次女が盗んだのではないかと疑いを持った。長女のドリームさん(15)は次女が盗んでいないことを訴えたが、スパーポンは次女を平手打ちし、そのうち幼いアンドレイくんにまで暴力を振るい始めた。

たまりかねたドリームさんは警察に電話したが、当時のことについてこう語っている。

「妹や弟を守らねばと思い、母の前に立ちはだかり暴力を止めるようにお願いしました。しかし母はさらに激昂してしまって。妹には叔母の家に逃げるように伝えましたが、母は妹の後を追いかけて再び殴ったのです。」

「警察が帰った翌日も、母はビールを大量に飲んで妹や弟に暴行を加えたのです。私は2人を親戚の家に連れて行き、泊めてもらうようにお願いしました。」

ドリームさんの連絡を受けた警察と行政機関の役人が、スパーポンの自宅を再び訪ねることになり、保健当局の役人が彼女の精神状態を確認するために話を聞こうとした途端、スパーポンはナイフを手に取って自分の喉にあてて自殺を図ろうとしたのだ。

なんとか警察官がスパーポンを説得し自殺を思いとどまらせたが、のちに保健当局の役人がスパーポンに鎮静剤を注射し最寄りの精神科病院へと連れていった。彼女はそこで精神状態に問題があるかどうか診断が行われるようだ。

3人の子供達は親戚の家に身を寄せており、アンドレイくんは2人の姉によって世話がされているとのことだ。行政機関の役人は子供達のために生活援助が受けられるようになるだろうと話しているが、今後は保健当局および関連機関がこの家族の状況を調査していくという。

画像は『Bangkok Jack 2019年8月16日付「Russian father must SEND MORE MONEY or I strangle the baby」(Facebook Stream)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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