南アフリカのショッピングモール駐車場である母親が車内で授乳をしていたところ、隣に停めていた車の持ち主から「駐車の仕方が悪い」と荒々しく文句を言われ、口論の末にペッパースプレーをかけられるという被害に遭った。『EWN』など複数のメディアが伝えている。

南アフリカのハウテン州ヨハネスブルグを50キロほど南下したバンダービールパーク(Vanderbijlpark)に住むイツメレン・ツォエウさん(Itumeleng Tsoeu)は8月12日、ショッピングモール「バールモール(Vaal Mall)」の駐車場に車を停めて、生後4か月の息子に授乳をしていた。

『EWN』のインタビューに応じたツォエウさんによると、このショッピングモールは駐車場の1台ごとのスペースが狭く、ツォエウさんが停めた場所も隣の車との間隔が狭かったという。

ツォエウさんの車の横には、大型で広い後部座席付きのダブルキャブが停まっていた。そこへ車の持ち主である白人の女2人がやってくると、うち1人が車外にいたツォエウさんの母親に「停め方が悪い」と食ってかかり、ツォエウさんの車のドアを叩いて「馬鹿じゃないの? なんでこんな停め方をしたの?」と罵り出した。車内にいたツォエウさんはあまりに非常識な女の態度に憤り、口論になった。

途中で1人の男性がやってきて2人を落ち着かせようと話しかけており、口論はおさまったかに思われたが、男性が立ち去ると今度はもう1人の白人の女が「どこで運転免許証を(違法に)買ったの?」と攻撃、そして「お前とお前の腕に抱いているバブーン(南アフリカのヒヒ猿)を撃つぞ」と差別用語を使って脅してきた。

ようやく白人の女2人が車に乗り込み立ち去るかと思ったその時、その車がバックする際に助手席にいた女が鞄からペッパースプレーを出すとツォエウさんらに向かって噴射したのだ。

ツォエウさんは咳込み、苦しみながら顔が真っ赤になっている息子を抱えて車から飛び出した。白人の女2人は、その様子を見て笑いながら走り去っていったそうだ。

その後、ツォエウさんはこの件を警察に報告。車外にいたツォエウさんの母親が車のナンバーを控えていたので、それをもとにハウテン州警察は傷害の疑いで捜査を開始したが、犯人はいまだ捕まっていないとのことだ。

ツォエウさんは、犯人の白人の女2人について「人種差別者か、人を尊敬することができない人でしょう」と述べている。

画像は『EWN 2019年8月16日付「VANDERBIJLPARK MOM WANTS JUSTICE AFTER RACIST PEPPER-SPRAY ATTACK AT MALL」(Picture: Mia Lindeque/EWN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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