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「保険に入らなかったことが悔やまれる」―米イエローストーン国立公園で今月13日、野生のアメリカバイソン(アメリカバッファロー)の暴走を車の中から見ていた男性が思わず口にした言葉である。暴走した群れの中の1頭が観光で訪れていた一家の車に衝突し、借りていた車のフロントガラスにヒビが入ったほかボンネットもへこんでしまったという。

この日、イエローストーン公園北部のラマー・バレーLamar Valley)を訪れていたのはブルース・デッレ・キアーイエさん(Bruce Delle Chiaie)一家で、妻と子供3人とでレンタカーを借りてヘラジカムース)を探していたところだった。ラマー・バレーはアメリカバイソンに遭遇できるチャンスが高いことでも知られており、他の車が数台停まる場所で一家も大群に出くわした。そしてのんびりと群れの様子を眺めていると、突然そのうちの数頭が暴走を始め、大群が後に続いた。

ブルースさんは「前方にいた車がバックした際にアラーム音が鳴って。それに驚いた群れが走り出した」と語っており、一家は群れの暴走の様子を興奮しながら携帯電話で撮影していた。

しかしアメリカバイソンが次々と車の間を通り抜けていく中で、1頭が家族が乗る車に向かってきた。ブルースさんの妻が「前にいる大きいのを見て!」と言った瞬間、「あああああ」という悲鳴と「ガシャン」という音とともに映像は一時乱れ、その後大きくヒビが入ったフロントガラスが映し出された。まさかのアメリカバイソンの衝突に、一家は「オーマイガー」などと驚きの声を連発しており、ブルースさんも「あああ、これはかなりの出費になるぞ。全く、なんで保険に入らなかったんだろう。信じられないよ」と嘆いている。

北米で最も体重が重いと言われるアメリカバイソンは、巨大な頭とたくましい肩の筋肉を持ち、大きいオスになると体重が900キロを超え、体長は380センチにもなる。これだけの巨体にもかかわらず足は速く、時速60キロを超えるスピードで走ることもあるという。一家に怪我はなかったことが不幸中の幸いと言えるだろう。

ちなみにイエローストーン公園では、アメリカバイソンヘラジカビッグホーンヒツジ、シカ、コヨーテからは25ヤード(約23メートル)、クマやオオカミからは少なくとも100ヤード(約91メートル)離れるよう観光客に注意を促している。

画像は『Caters Clips 2019年8月20日公開 YouTube「Bison Stampede Smashes Car Window」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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