25日放送の『TVタックル』(テレビ朝日系)に登場した、住宅街で鳩や猫に対し無差別に餌を巻く「餌やりグループ」に怒りの声が殺到している。

 番組では、大阪府のある地域で、鳩や猫に大量の餌をやり、住民に糞尿や健康被害が出ていると紹介。近隣住民は「糞の被害で洗濯物が干せない」「子供が喘息になってしまって、それが鳩や鳥と無関係ではないと医師に言われた」と被害を訴える。

 そこで、スタッフは実際に毎朝6時に現れるという餌やりグループの40代女性に接触。女性が大量の餌を持って駅の広場のような場所に現れると、50羽はいると思われる鳥が、一斉に電線から地上に降り、餌を待っていた。

 すると、女性は米やパンなどを無造作に鳥の近くに投げ入れ、大量の鳥が群がる。そして、その近くでは猫に餌をやる男性が。その様子はまさに地獄絵図で、この後の「糞尿被害」が凄まじいものになることは、火を見るより明らかだった。

 このVTRを見たビートたけしは、「医学番組で、公園を散歩する男性が胸をおかしくして、調べてみたら鳩の糞尿からの菌が原因だったというのがあった」と指摘する。

 抑止する手立てを、質問された元警察官の佐々木成三氏は、「因果関係が明らかにならないと立件は難しい」と説明。千原せいじは「それでは納得できない。洗濯物も干されへんようなところ。愛護するだけじゃなくて守るために何が必要なのか勉強できてない。1回アフリカとかに行って、動物愛護は何たるかを勉強されたほうがいい」と憤りを隠せない

 作家の岩下尚史も「うちは山の中ですから、熊もイノシシも出る。都庁に電話すると、希少動物で保護対象になっていますから、事件が起こってから対策しますと言われた。方針が動物の場合、保護に傾きすぎているのではないか」と苦言を呈した。

 そして、ビートたけしも「周りの人達との兼ね合いだから困るよね。鳩がかわいそうたって、我々生きるために、1回も檻から出てない鶏食ってるのになと思うけどな」「我々殺生ばっかしているのに、なんで鳩とカラスだけ特別扱いしなきゃいけないのか?」とコメントした。

 この常軌を逸した「餌やりグループ」による糞尿被害に、ネットユーザーも「これは動物愛護ではない」「住民のことを考えずに餌を撒くのは許せない」「結局地域住民に嫌われた鳩や猫は悲惨な運命をたどる」「愛誤の極み」など、怒りの声が噴出。

 また、「誰でも被害に遭遇する可能性がある。他人事とは思えない」「取り締まる法律がないのは怖い」「厳罰化してほしい」という不安の声も聞かれた。

 動物愛護は「かわいそう」と餌をやることではなく、人間と動物の秩序を保ちつつ、適正に管理していくこと。目先の「かわいらしさ」から無差別に餌をやり、無計画に増やしていけば、当然付近住民に忌み嫌われ、殺処分を受けてしまうことになる。付近住民を考えない形での餌やりは、不適切行為と言わざるを得ない。餌やりグループのやっていることは、動物にとっても人間にとっても「迷惑行為」なのではないだろうか。

ビートたけし