かつては8月いっぱいまであった夏休みも、今では遅い学校でも月末を前に終了。結果、すでに多くの子供たちが学校に通っている。

そんななか、「少年革命家」を自称し、YouTube上で動画を投稿している不登校ユーチューバーゆたぼん君(10)が最新動画で「夏休みが終わっても学校に行くな!」と発言。それに対する、物申す系ユーチューバーシバターの発言が正論だと話題になっている。

■ゆたぼん君の主張は……

23日に新しい動画をアップしたゆたぼん君。これまでの動画で話している内容と基本的に変わらないために詳細は割愛するが、「学校に行きたくないのに行って自殺するくらいなら、もう行かなくていい」というもの。

自身が夏休みの宿題はもらってきてすらいないことを明かしつつ、4分にわたってアツい主張を繰り広げている。

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■「宿題が嫌で…」とツッコミ

ゆたぼん君の動画に反応する形で動画をアップしたシバター。「イジメられているにも関わらず、嫌な学校に行って自殺するくらいなら学校に行かなくていい」「命を大切にしよう」という、これまで彼が行なってきた主張に対しては、「それはね、その通り」と全面的に同意を示す。

しかし、すぐに「けど、ゆたぼんよ」と述べると、「お前は宿題が嫌で学校に行かなくなっただけだろ?」とツッコミ。

しらべぇでも既報のとおり、たしかに彼は学校に通わなくなった理由を宿題を忘れた結果、放課後や休み時間に半強制的にやらされたことと語っており、これまでにイジメを受けたとの発言は確認できない。

■説得力のある言葉とは

そしてシバターは、真面目な口調でゆたぼん君へのメッセージを続行。彼が最近公開したスピーチ動画を踏まえたうえで、「言葉に説得力も重みもなんにもないぞ」と、厳しくも思いやりのある言葉を並べる。

そして、「人間っていうのは、その人がどういう人か、どういうふうに生きてきたか、それまでどういうことを言ってきたかっていうので、言葉に重みとか説得力が出る」と続けたうえで、「君が言ってることは正しい。ただし、君の言葉を聞いて、君に共感したり、君に命を救われる同級生なんてひとりもいないぞ」と、違う理由で自主的に不登校しているにも関わらず、イジメに真剣に悩んでいる子供たちの側に立つことの説得力のなさを訴えた。

■「めっちゃ正論」

最終的には「(死なないためにと言って)嫌なことから逃げ続けて、行き着く先の人生って死んだようなもんだぞ」と、格好いい言葉で締めくくったシバター。動画でアツく放ったメッセージに「めっちゃ正論」「その通り」など共感の声が相次いだ。

シバターの言ってることが正しすぎて」

「めっちゃ正論で、シバター好きやわ」

「届くといいですね」

シバターの動画でゆたぼんの存在思い出した」

■学校嫌いは4割以上に

ゆたぼん君が学校に行かないのは、究極的に言えば自由だ。教育方針が家庭によって違うのは当然の話だし、周囲がとやかく言うのも限度があるだろう。

しかし、(まだ公表していないだけの可能性もあるものの)イジメ被害経験を語っていないゆたぼん君が「学校に行くな!」と発信するのは、心に響かないばかりか、実際にイジメに悩んでいる子たちを「こっちの気持ちなんかわからないだろ!」と不快な気持ちにさせてしまう可能性すらある。

ちなみに、しらべぇ編集部が全国の20代〜60代男女1,363名を対象に調査を実施したところ、「子供の頃、学校が嫌いだった」と答えた人の割合は43.5%にのぼった。学校嫌いな人は、珍しくもなんともないことがわかる。

学校嫌いグラフ

ゆたぼん君の年齢で理解するのは難しいかもしれないが、人生経験を積み重ねることで、言葉の説得力は育っていくもの。それは意識の高さだけでは不十分で、ときに我慢や辛酸や育てることもある。色んな経験が、人間としての芳醇さを育てる養分になるのだ。

人と違う生き方を否定することはできないものの、嫌なことから逃げ続けた先に歩むことになる人生に、後悔しないことを願うばかりだ。

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(文/しらべぇ編集部・宝田洸太

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2018年8月31日~2018年9月3日
対象:全国20代~60代の男女1363名 (有効回答数)

「お前は宿題が嫌で…」 不登校ユーチューバーの主張を論破