夏といえば、怖い話で盛り上がる季節です。



写真はイメージです(以下同じ)



「私の経験した“怖い話”をすると、『それは怖すぎて笑えない』と、かえって盛り下がってしまうこともあるんですよね」


 優香さん(仮名・27歳)は、昔から怖い経験や、不思議な経験をすることが人一倍多かったそうです。


◆臨海学校の夜…聞こえてくる不気味な音
「心霊的な経験で一番印象に残っているのは、小学校の臨海学校のときの経験です。最終日の夜、布団に入っていると、布団の近くの柱からガリガリ、ガリガリ…と、ずっと音がしていたんです。横に寝ている友達と『なんかすごいうるさいね~』と話して、気をまぎらわせていたのですが」


 しかし、優香さんが我慢できずに音のほうを見ると…。


「防災頭巾を被った女の子が柱に向かって、ずっとガリガリと何かを削っていたんです。部屋はほぼ真っ暗なのに、体と防災頭巾だけがはっきりと見えて、顔は真っ黒く塗り潰されているような感じでした。怖すぎて寝たフリをしましたが、音はずっと聞こえていましたし、目撃した光景の衝撃で、一睡もできませんでした」


 これだけでも充分に怖い話ですが、朝、優香さんには、さらに恐怖が待っていました。


◆朝、友人の思いがけない返答に恐怖



「朝、横に寝ていた友達に、『夜、変な音がずっとしてて、ほんとにヤバかったよね』と言ったんです。そうしたら、友達は、『ね、すっごくうるさかったよね! 誰かがドタバタ走り回ってるような足音がしてたよね』と…。私と友達では、聞こえていた音がまったく違ったんです。私は足音なんて聞こえていなかったので」


 部屋の中でその会話をしていた優香さんですが、直感的に幽霊に聞かれていたらまずい! と、おもわずゾッとしたそうです。


「そのあとは、すぐに部屋を出ました。柱のほうから何かの気配を感じましたが、怖くて振り返りませんでした。臨海学校の最終日だったから、逃げることができて、本当によかったです。その後も、心霊的な怖い経験はたくさんあったのですが、今年、ちょっと原因不明の怖い経験もしてしまって…」


◆カツーン、カツーン鳴り響く足音
 優香さんは、最近一人暮らしから実家に戻ったそうです。その理由が、前に暮らしていたマンションでの怖い経験だと言います。


「就職後、私はマンションでずっと一人暮らしをしていたんです。住みやすくて、何も不満なく暮らしていました。でも、今年のある日の深夜、廊下から、カツーン、カツーンと、女性のヒールの音が聞こえてきたんです」


 普段は外の音は気にならなかったそうですが、その日はなぜかその音が耳についた優香さん。


「そのヒールの音は、私の部屋に近づいてきて、私の部屋の前ぐらいでぴたりと止まりました。えっ? 怖いな、と思っていたら、鍵がガチャッと開く音がして…。タイミング悪く、その日はチェーンをかけていなかったんです。ますます怖くなって、一歩も動けなくなりました。警察に通報しよう、とも思ったのですが、相手を刺激しないほうがいいのかなとか、いろいろと考えてしまって」


 優香さんは怯えながら朝を迎えて、玄関をそっと確認すると、鍵は実際にあいていたそうです。


◆鍵は絶対閉めていたのに…



「それでも、恐怖のあまり現実を認めたくなかったので、自分が鍵をかけ忘れたのかも、と思い込んでしまったんです。ただ、さすがに次の日は1人で寝る気にはならず、女友達を家に呼んで、鍵もチェーンもしっかりとかけてから寝ました。そうしたらまた深夜にヒールの音が聞こえて、そのあと、鍵の開く音も…。女友達は熟睡していたし、警察に通報する勇気も結局出ませんでした」


 朝玄関を確認すると、鍵はあいていたものの、チェーンはかかったままだったそうです。


無理やりこじ開けられた音はしなかったし、おそらく合鍵を作られているんだろうなと思いました。女性のヒールの音がしたから、女性だと思っていましたが、ヒールを履いた男性だったのかもしれないですよね。なんにせよ、目的がわからないのがすごく怖かったです。もしかしたら、私が気が付かなかっただけで、しょっちゅう家に入られていたのではないか、ずっと監視されていたのではないか…。考え出したらきりがなくなって、とてもそのまま住み続けることはできなくなりました」


 ちょうどマンションの更新通知が届いていたこともあり、優香さんは契約解除の手続きをして、実家に戻ることに。警察にも相談しましたが、犯人はわからないままだそうです。「また一人暮らしをしたいですが、なかなか勇気が出ないですね…」と優香さん。本当に怖いのは、幽霊よりも、人間であることは間違いなさそうです。


シリーズ怪談・ゾッとする話/不思議な話」―


<文/女子SPA!編集部>


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