マジョルカに期限付き移籍した久保 「テストする意味では賢明な判断」

 日本代表MF久保建英は今夏レアル・マドリードから、同じくスペイン1部マジョルカに期限付き移籍を果たした。加入直後に行われた現地時間25日の第2節レアル・ソシエダ戦(0-1)ではベンチ外となり、スタンドで試合を見守った。新天地でのデビューはお預けとなったが、スペイン人記者は「久保は来季レアルプレーできるのか?」という質問に持論を展開している。

 23日にJ1リーグ第24節サガン鳥栖ヴィッセル神戸(1-6)が行われ、この試合をもって元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスが現役を引退した。ラストマッチの対戦相手である神戸には、スペインで長く共闘した同MFアンドレス・イニエスタ、同FWダビド・ビジャが在籍。レジェンドの最後の共演が実現したなか、現地取材に訪れていたリーガ公式のルーベン・ゴンザレス記者を直撃し、いくつかの質問をぶつけた。

 今夏レアルに加入し、昇格組マジョルカへの期限付き移籍を決断した久保について尋ねると、「彼がマジョルカに移籍した背景には多くの出場機会の確保があると思うが、フィジカル面においても技術面においても、1部リーグのチームを相手に通用するのかテストする意味では賢明な判断だと思う。日本のスターの到着にマジョルカも興奮している」と主張した。

レアルサポーターの心を掴んだ」としつつも… 「数字として残る結果を」

 久保は来季レンタルバックし、レアルプレーすることができるのかという質問に対しては、ゴンザレス記者は「非常に難しいハードル」と回答。さらに「プレシーズンでは最高のルーキーとしてレアルサポーターの心を掴んだ。どれほどの選手になるのかとファンはワクワクしている。でも、来季プレーできるのかは、今季にマジョルカで良いプレーを見せたうえで、いかに数字として残る結果を示すことができるか次第となる。レアルは特にそこで判断するクラブだ」と指摘した。

「(日本代表として)コパ・アメリカで与えたインパクトは大きいものだった。レアルバルセロナアトレチコ・マドリードの選手たちを相手に、同じものを与えることができるのか、それも今季の彼にとって大いなるテストになる。そして、継続的な成長を提示し続けなければならない」と総括。久保の最初の挑戦は、1部の舞台でどれだけ目に見える結果を残せるかが鍵となりそうだ。(Football ZONE web編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)

来季のレアル復帰について話題が尽きないマジョルカMF久保【写真:Getty Images】