俳優のブラッド・ピットが主演と製作を務め、トミー・リー・ジョーンズと宇宙飛行士の親子を演じるスペース・アドベンチャー大作『アド・アストラ』について、ピットは「本作は何よりも人と人のつながり、絆を描いているんだ」と明かした。

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 ピット演じる主人公のロイ・マグブライドは、地球外知的生命体の探求に人生をささげた英雄の父(トミー)を見て育ち、自身も宇宙飛行士の仕事を選ぶ。しかし、その父は地球外生命体の探索に出た船に乗ってから16年後、43億キロ離れた太陽系の彼方で行方不明に。後に父が生きていたことを知ったロイはその謎を追い、隠された秘密が明らかになっていく。

 本作で描かれる人間ドラマについて、製作初期から何度もピットとジェームズ・グレイ監督の間で話し合いが行われたようだ。ピットは「ロイは他人と関係を築くのが苦手な人物。“人は弱点や欠点を見せ合ってこそ、力が生まれる”という部分に共感してもらえると思うよ」と語っている。

 本作と同様に宇宙を舞台にし、大ヒットした『アルマゲドン』(1998)や『ゼロ・グラビティ』(2013)、そして『オデッセイ』(2015)では、観客の誰もが感情移入できる人間同士の深い“絆”のドラマが描かれてきた。

 そして本作でも、過去の大ヒット作と同様に熱い“絆“の人間ドラマが大切に描かれている。人類の英雄だった父クリフォードの失踪の謎を明かすべく、宇宙へと冒険に出る主人公ロイ・マグライドとクリフォードの親子愛や、ロイの帰りを待ち続けるリヴ・タイラー演じる恋人とのドラマが描かれる。

 グレイ監督は本作でのストーリーを描くにあたり、エモーショナルなドラマにこだわったようで、「多くの素晴らしいSF映画が作られてきたけれど、感動を呼ぶものは何本ある? 私はこれまでのスペース・アクションとは正反対の作品を作りたいと思った。本作は、宇宙と一組の親子を描いた神秘的な物語だ」と、作品の完成度に自信をのぞかせている。

 映画『アド・アストラ』は9月20日より全国公開。

映画『アド・アストラ』メインカット (C)2019 Twentieth Century Fox Film Corporation