フランスで行われた先進7カ国首脳会議(G7)期間中、安倍晋三首相は米国のトランプ大統領と会談し、日本が米国から余剰トウモロコシを購入することを約束したという。

 日本が輸入することになるトウモロコシは米中の貿易摩擦によって余ったものだというが、中国メディアの今日頭条は26日、日本は米国から何のために大量のトウモロコシを購入するのかと疑問を投げかける記事を掲載し、その意図について考察した。

 記事は、日米貿易協議は「紆余曲折もなく、事前の予想より早くに決着がついた」と主張する一方、どのように解釈しても「日本が米国に譲歩した」という印象は免れないと主張。トランプ大統領保護貿易主義と米国ファーストを鮮明に打ち出すなか、日本は米国に譲歩して「一体何がしたいのか」と疑問を投げかけた。

 続けて、日米の貿易問題は「古くて新しい問題」であると主張し、日米は1950年代から貿易協議を行い、さらには現在の中国のように貿易摩擦を抱えてきたと指摘。貿易協議は日米の親密さを計る体温計のようなものだとした。

 また、新しい問題という点で言えば、日米貿易は単なる経済活動に止まらず、政治や外交も大きく絡む問題となっているとし、トランプ大統領は2020年11月の選挙での再選に向け、苦しい状況に置かれた米国の農家の利益を優先したと主張。また、日本はトウモロコシの輸入という点で米国に譲歩することで、在日米軍駐留経費の負担などで駆け引きを有利に進めようとしているのではないかと予測した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本が米国から余剰トウモロコシ購入へ、「米国に譲歩して一体何がしたいのか」=中国