パリへ旅すること。それは中国人にとって夢である。そんな夢が悪夢に変わる事件が激増している。パリでは中国人観光客を狙った強盗事件が毎日のように多発しているのだ。
●恐怖のパリの旅
3月末には23人の中国人ツアー客が、パリ到着日にパリ郊外のレストランの前で襲われる事件があった。添乗員は顔を殴られる怪我を負い、現金や航空券、パスポートが盗まれた。
「去年からほぼ毎日強盗事件が起きています」と中国人ツアーを扱う仏旅行会社アンゼル・トラベルのジャン・フランシス・チョウ氏は語っている。
去年の秋には一日の内、10人以上彼の顧客が襲われた。多くはルーブル美術館内での事件という。今年2月には渋滞にはまっているミニバスの窓ガラスを割り、バッグを奪って逃走するという凶暴なものもあった。
●中国人は「金のなる木」フランスの一番のお客に
中国のネット上でもこの話題が広がっており、中国の観光団体も「懸念」を発表、フランス当局の観光客への「効果的な保護」を求めている。
フランス側もこの状況を深刻視し、シルビア・ピネル仏観光省大臣は、観光客の安全確保に至急対応すると述べている。
フランスにとって中国人観光客は「金のなる木」。昨年の観光客数はすでに100万人にのぼり、2020年までにはその倍になると予測される。2012年の中国人のホテル滞在数は前年比15%増とうなぎ上りだ。
数だけでなく、現在は日本人や韓国人ではなく、中国人が最大のDuty-Freeの客となっている。市場調査会社Bain & Companyの調査によると世界のラグジュアリー商品の購入の1/4は中国人によるという。
●現金2千万を持ち歩く
「彼らはよく多額の現金を持ち歩いています」とチョウ氏。「2万ユーロ(約2千500万円)を持ち歩いてシッピングをしている人もいます」
中国人の安全への意識を高めるために、仏ツーリストオフィスでは中国語の安全パンフレットも作成した。
※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。
参考:Fast taglich werden Chinesen Opfer von Uberfallen
http://www.welt.de/reise/staedtereisen/article114994435/Fast-taeglich-werden-Chinesen-Opfer-von-Ueberfaellen.html
コメント