女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは普通の毎日を送っていたはずが、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちのエピソードです 。

高松信子さん(仮名・37歳・派遣社員)の年収は200万円、都内の実家に住んでいます。

「10年前に実家を出て、しばらく彼と同棲していたのですが、あまりにも彼がクズ過ぎるので、実家に帰ってきました。もう一つ理由はあって、両親もホントにバカで、超貧困。父は無職で母は専業主婦。彼らの扶養義務があると言われて、実家に帰ってきたのです」

信子さんが10年間同棲していたという、元カレの話から伺いました。

「もともと、私がよく行くマッサージ店の店員だったのですが、その後は職を転々として、最後は何の仕事をしているか、よくわからなかった。パチスロばっかりしていたから、プロだったのかもしれないですね。お金があるときは、すごくあるけれど、ないときはない。すぐ借金するし、家賃も私が全額出す方が多かったかも。最後は犯罪スレスレのことも平気でするようになり、このままではヤバいと思ったのと、親の扶養義務についての連絡が来たので、別れることにしました」

信子さんは中肉中背で愛らしい印象。若作りをしているからか、かえって年齢よりも老けて見える部分が多いような印象があります。濃いめのメイクが、くっきりと刻まれたほうれい線を際立たせているのです。セルフカラーリングしたセミロングヘアも、独特の雰囲気を醸し出しています。大きな胸を強調するギャザーが入ったピンストライプのブラウスとタイトスカートは、5年ほど前に流行していたデザインです。革が擦れて損傷が激しいローヒールのパンプスも、手入れをすれば印象が変わりそう。そんなファッションの中、フェイスが大きくゴツい腕時計が目立っています。デニムで知られるイタリアの洋服ブランドのものでした。

「あ、この腕時計は、5年前にちょっと付き合っていた彼がくれたんです。たぶん、空港の免税店でサクッと買ったものじゃないかな。私みたいな女にプレゼントするから、別にいいものではないですよ。でも、これって手首を華奢に見せてくれる。一応、ブランドものだし」

彼と同棲している期間内に、不倫をしていたとか。「恋愛依存だからかもしれません」と続けます。今までの恋愛遍歴を伺いました。

「都内の女子大在学中は、インカレの飲みサー(大学をまたいで活動する飲み会メインサークル)に入って、難関大学の男子を落としまくっていました。マスコミを志望していたので、テレビ局や出版社に勤務するOGの紹介で知り合った人とも関係を持ったのですが、全滅。広告代理店も落ちて、印刷会社に入りました。そこで、クライアントの担当者の方と恋愛関係になったんです。でも、彼の奥さんが会社に怒鳴り込んできて、クビに。決定的だったのは、奥さんが出産で里帰り中に、彼の家に上がり込んでいたこと。それを隠しカメラで撮った映像を会社に出されちゃったんです」

最もセクハラをされた上司が、信子さんのクビを言い張った

新卒で入った会社をスキャンダルで辞めさせられてから、転落が始まったと信子さんは考えています。

「あのまま勤務できていたら、今みたいにお金で苦しむことはなかったと思う。勤務していた印刷会社は、大手ではないものの、そこそこの規模だったので安定していたんじゃないかな。あの時、私を『クビにしろ』と言ったのは、私にセクハラしてきて、なんとなく会社内で男女関係になっていた部長だったんですよね。あいつは、今は役員ですよ。ホントにムカつく。私は毎日不安で、お金のことで苦しい。あんなにモテているのに、誰からもプロポーズされていないし」

他にも恋愛の“武勇伝”めいたものを伺うと、類似のエピソードは多数あり、その数20以上。社会に出てから15年経っていますが、ほぼ職場や仕事関係の人と男女関係になり、それが原因で仕事がしづらくなって、信子さんが辞めるというパターンの繰り返し。

「求められると嬉しいから、断れないじゃないですか。受け入れてもらえるのはすごく幸せだし、他の女に“勝った”って思います。私ってすっごくモテるんですよ。今日だって、派遣先の正社員の年下男子から飲みに誘われましたもん。男の人はハイスぺ女子よりも、そこそこ頭がよくて、可愛い女性が好きなんです」

現在77歳の父親は、60歳くらいまで家族に日常的に暴力をふるっていた。

不倫で覚えた贅沢の味が忘れられず、借金生活……貧困脱出のためにしていることとは?~その2~に続きます。

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