1次L敗退決定も、世界最強に挑戦「日本人がどれだけ米国人にバスケで対抗できるか」

 バスケットボールワールドカップ(W杯・DAZNで生配信)で1次リーグ敗退が決定している世界ランク48位の日本は4日、同1位・米国との第3戦(上海・東方体育中心)に向けて試合会場で練習した。約1時間半のうち後半の20分を報道陣に公開。2戦2敗ながら計36得点と奮闘してきた八村塁(ウィザーズ)らがシュート練習などで汗を流した。

 世界トップとの距離はどれくらいあるのか。米国は全員が世界最高峰でプレーするNBA軍団。スター選手が次々と辞退した若手の多いメンバー構成とはいえ、史上初の3連覇で単独最多6度目の優勝を狙う実力は間違いなく本物だ。今秋、NBAデビューする八村は最強軍団との戦いを前に力を込めた。

「これから僕がずっと戦っていくような選手たちと戦う。チームとしては、日本人としてどれだけ米国人にバスケで対抗できるか。今まで米国と対戦したことがあまりないと思うので、そういうところでどれだけできるかが明日わかる。

 僕らも米国と戦うのは凄く楽しみな一戦ですし、日本人としてNBA選手と戦うことはなかなかないことなので、チームとしても楽しみにしてます」

 八村にとって米国は、2014年U17世界選手権で38-122と大敗した相手。当時対戦したジェイソン・テータム(セルティックス)は今大会2試合とも先発し、合計21得点15リバウンドをマークした。3日のチェコ戦で左足首を捻挫したため、日本戦は出場できないが、八村は当時と違う姿を見せるつもりだ。

「U17の時に戦って、思い出深い試合だった。(テータムのけがは)僕としては残念ですね。楽しみにしていた一戦ですし、楽しみにしていた相手だったので。ジェイソンは特にU17で戦ったので、こういう高いレベルでまた出会えるのは凄く大きいチャンスだった。仕方ないけど、米国と戦えることは楽しみ」

 米国は8月24日に世界ランク11位・オーストラリアとの強化試合に臨み、94-98でまさかの敗北。06年から続いていた連勝が78でストップした。プレーオフも含め、NBAで史上最多1415勝を誇るスパーズのグレグ・ポポビッチ監督の下、気を引き締めて臨んだ今大会は初戦のチェコに88-67で快勝。第2戦のトルコには延長の末に93-92と冷や汗をかきながらも、2連勝で2次リーグ進出を決めた。

期待や重圧もなんのその「小さい頃からなんだなんだと言われて来た」

 世界ランク17位のトルコ、同24位のチェコとの2試合で合計175失点とディフェンスの脆さを見せた日本。3ポイントシュートへの対策、リバウンド、ターンオーバー(攻撃でボールを奪われること)など課題が多く残った。八村は「今まで言っているように、フィジカル面でのディフェンス、リバウンドの部分もしっかりやっていかないといけない。相手はどう考えても格上で能力も高い選手ばかり。その中で僕らがどこまで徹底してできるかがキーになる」と気を引き締めた。

 8月の強化試合、さらに今大会も、ウィザーズのトミーシェパードGMが視察に訪れている。大会前には「楽しむように」と期待を込めて伝えられた。チームメートとともに日本バスケ界のレベルを世界に近づけた背番号8。膨らむ周囲の期待により「プレッシャーを感じるか」という問いに、堂々と言葉を並べた。

「小さい頃からこういうふうにプレッシャーというか、人になんだなんだと言われながら来ている。僕としては別に新しいことでもないですし、別に何か変わることでもない。レベルが高くなっていることは確かですけど、僕もその中で成長していっている。その中で楽しむのは僕の原点なのでそこは絶対に忘れないでやりたい」

 約3分間の取材で「楽しみ」と9度、口にした。まだ戦いは終わっていない。未来の日本バスケ界への糧にするためにも「世界のトップと戦えるのは、日本バスケからしたらなかなかないチャンス。どれだけできるかわからないけど、僕らのバスケ100%出し切ってその後の結果を見てみたい」と誓った。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada

前日練習を終え米国戦への意気込みを語る八村塁【写真:浜田洋平】