共働き世帯が増えた現代。義理の両親が近くに居てくれると、とても頼りになるものです。ただし、どんなに家族のかたちが変わった現代でも、根深く残る「嫁姑問題」や「義理の両親とのトラブル」は多く、最近では、「セクハラ」ならぬ「ジジハラ」(義理の父によるハラスメント)が、世の多くの奥さまを悩ませているのをご存知でしょうか?

行き過ぎた義父の行動が原因で、旦那さんやお子さんとの関係にまで影響を及ぼしてしまう事も。最悪、離婚の危機に陥ってしまう場合も少なくありません。今回は、義理の父との関係で実際に起こった「ジジハラ」エピソードと、その対策についてご紹介します。

ありがた迷惑な義父の行動に、怒りに震える妻多数!

適度な距離を保つために、同じ土地内の別の家に暮らす「隣居」。そんな隣居暮らしをす
る姑からある日突然届いたLINE。

「お父さんが除草剤撒いたから、しばらく野菜は食べな
い方が良いわよ」

『・・・?』

私はしばらく放心(?)状態になったあと、怒りに震えました。その野菜は、明日知人や友人を招いて行う予定のランチ会で振る舞うために、私が大切に庭先で育てていた、無農薬のパセリパクチーだったのです。

趣味でお米を作っている義父は、除草剤を撒くのが日課。撒く必要のない私達の庭にまでなんの確認も無く、勝手に除草剤を撒いていたのです…。せめて撒く前に一言言ってくれたら…。義父の余計なおせっかいで、せっかくの無農薬栽培の野菜が台無しになってしまいました。

その他にも、私を悩ませる義父の行動は挙げればきりがなく、
・頼んでいない雨樋掃除をしているかと思ったら、突然カーテンのない天窓から義父が…!
・留守中に家の掃除を義父が勝手に…。
・大切に育てていたガーデニングの木を、義父が勝手に剪定…。

私達夫婦が思い描いていた、距離感を保つための分離型の二世帯生活は、義父には全く理解されないことを痛感しました。

世間では姑の問題行動が取りざたされていますが、実はこのような義父のありがた迷惑な行動に悩む奥さまは、意外と多いのです。息子は結婚して別の家庭を築いているのにも関わらず、義父にその感覚はなく、二世帯や隣居を前提にした「互いに干渉しない生活」を取り入れようとしても、義父には通用せず困っていると言う話は、ママ友の世間話でも良く聞くエピソードです。

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昔の古い「嫁像」を押し付け、プライバシーを守らない義父

「結婚後は家に入るもの」。嫁は夫の家庭に入り、姑から家のしきたりを厳しく言われる。

それが当たり前だった昔とは違い、「少しずつ家族の考え方も変わってきている」と世間では思われています。しかし、そんな現代でも「昔の嫁像」を押し付ける、ジジハラ被害は後を絶ちません。

結婚前に会った時は、「〇〇さん」と呼んでいたのにも関わらず、結婚した途端、義父は私のことを呼び捨て。しかも来客時には「お茶!」「お菓子!」と指図し、酒を飲んだ来客の送迎までさせる。結婚して家族の一員として迎え入れてくれたのは有難いと思いながらも、この前まで他人だった人にいきなり大声で呼び捨てされるのは、驚き・不快でしかありません。

他にも、
・家でくつろいでいる時、外窓から室内をのぞかれて、窓越しに目が合い…
インターホンを鳴らさず、いきなり部屋に侵入…
・帰宅する際、必ず窓からチェックされる…
・口は出すが何もせず。「女が動くもの」という価値観を崩さない

このようなプライバシー無視の「ジジハラ」行為は、自宅内ですら気が休まらない、窮屈な生活を奥さまに強いることとなり、結果ストレスで夫婦仲や子育てに影響を及ぼすことも少なくありません。

良好な関係を続けるためにも、過度な期待はしない!

育った環境、生まれた時代も違う義理の父親。夫の父親であっても所詮は他人。嫁の価値観とそもそも合うわけもなく、過度な期待をしない方が楽なことは間違い有りません。

とは言いながらも、合わない友人ならこちらから連絡を取らずに関係を切ってしまうなんてことも出来ますが、こと義父となるとそうも言えないのが悩みどころですよね。仕事の時間だけ我慢すれば済む嫌いな上司や先輩とも違い、生きている限り永遠と続く義父との関係。

価値観が全く違う義父と、少しでも良好な関係を続けるためにも、相手を変えようとするのではなく、なるべく一定の距離を保ちながら、ストレスを感じない工夫をした方が良いのかもしれません。良い嫁を演じすぎず、愛想笑いもほどほどに。

直接対決は絶対にNG!「夫婦の問題」として、まずは夫と話し合いを!

日々のたまったストレスは、いつか爆発してしまうもの。直接不満を訴えたいところですが、まずはひと呼吸おきましょう。嫌いな感情に支配されたまま訴えても、義父にはうまく伝わらず、決定的に関係が悪化してしまう可能性も。

それでは同居・二世帯の解消だけでは留まらず、離婚の危機にもなり兼ねません。妻だけが我慢する時代はとうの昔に終わっています。

まずは一番気持ちをわかってくれる旦那さんに丁寧に説明して、「夫婦の問題」と捉えてもらうように努めましょう。旦那さんを通じて話し合えば、お互い適度な距離を保ちながら、良好な関係を築けるかもしれません。