中国では教育熱心な親は少なくないが、学校教育では多くの場合、詰め込み式の教育となっており、中国国内からも問題点が指摘されてはいるが、なかなか改善できていない。中国メディアの今日頭条は5日、日本の学校でまず教えることは、中国とは全く違うと紹介する記事を掲載し、日本の教育を称賛している。

 記事はまず、「中国の学校でまず教える4つのこと」を紹介。それは「夢、奮闘、探索、未来」だという。競争社会だけあって、他人を出し抜いて偉大になることを求めているようだ。これは、「将来一人前の大人にさせることを目指した日本の教育とはまったく違う」と指摘している。

 記事は、日本で「子どもにまず教える4つのこと」があると紹介。しかしその内容は中国とまったく違い、まずは「独立」を教えると伝えている。日本では「子どもを甘やかすと生存能力がなくなる」という共通の認識があると指摘。記事の筆者は、日本では子どもが登下校の際に自分の足で歩き、自分でカバンを持つという当たり前のことができていると感心している。小学校では学年によって生活科や社会科家庭科といった科目があり、給食の準備も片付けもすべて子どもたち自身が主体となると紹介、生活力を身に付けさせる日本の教育を称賛した。

 2つ目は「責任感」だ。日本では子どもに責任感を学ばせるため、日直や掃除当番、高齢者施設の訪問やごみ拾いなどの活動に携わらせていると伝えた。3つ目は「心身の鍛錬」。冬でも半袖短パンで運動させると紹介し、意思力と体の鍛錬に感心している。

 4つ目は、他人への「尊重」だ。学校でも家庭でも、目上の人に会った時のあいさつやテーブルマナーを学ばせていると感心しているが、これも成績ばかり重視する中国ではおざなりにされている点だ。中国では挨拶のできない子どもが驚くほど多く、大人に対して平気で失礼な態度をとる子どもも少なくない。

 記事は結びに、人として最低限必要なものを教える日本の教育を称賛するとともに、「生存と発展に最低限必要なこの4つを教えずに、夢を追いかけさせようとする」中国の教育に疑問を投げかけた。中国の教育の不足については、多くの中国人も感じているようだが、改善は難しいようだ。この点、ぜひとも日本の教育に見習ってもらいたいものである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の学校で子どもに教えることは「中国とこんなにも違っていた」=中国メディア