中国人旅行者にとって、日本は魅力的な国らしい。青空から道路まで何もかも清潔で、人も優しいからだという。しかし、中国メディアの今日頭条は7日、日本人は優しいが、よく知ると冷たいと題する記事を掲載した。

 中国のネット上には、日本旅行記が多く掲載されている。日本では買い物をするにも店員は礼儀正しく親切だと称賛されているほか、路上で道に迷った時に助けてもらったという人も少なくない。目的地まで連れて行ってくれたり、スマホで代わりに調べてくれたり、と困っている見知らぬ外国人に対して日本人は優しいといえるだろう。

 しかし、短期の旅行ではなく、日本に長期滞在するとなると、日本人が「冷たく」感じるようになるという。その理由について記事は、「困ったときに友人や家族に助けを求めない」からだと指摘している。事故に遭った時や、お金に困ったりすると、すぐに電話で助けを求める中国人には考えられないことだが、記事は「人に迷惑をかけない」ことを何より重視する日本人は、「たとえどんなに変わり者であっても、他人に迷惑をかけない人であれば寛容だ」と分析。逆に他人に助けを求めることは「他人に迷惑をかける」ことと同義であるため、迷惑をかけられることを嫌う「日本人は冷たい」としている。

 なぜ、日本人は「冷たく」なってしまったのだろうか。記事は、都市化が進んで人と人との距離が離れた結果だと指摘。他人を助ける熱意があるものの、都市化と共に他人との距離を置くことを学び、他人に迷惑をかけないようにするため、日本人と付き合うのは難しいとしている。
 
 これは、都市の発展にも一因があるのだろうが、国民性も大きいのではないだろうか。記事に対して、日本人は見せかけだけの優しさだという人も多かったが「我々は見せかけの優しささえもない」と、中国はむしろもっと冷たいと指摘する人もいた。また、人に迷惑をかけたくないという考えを称賛する人もおり、自分勝手な人が多い中国では見倣うべきだという人もいた。結局のところ、日本人は優しいのかクールなのかで分けることはできず、その両方を持ち合わせていると言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

優しいと思っていた日本人、「いざ日本に長期滞在したら見方が変わった」=中国メディア