モレノ監督の下で好調を維持するスペイン代表 有力候補はロドリゴとアルカセル

 ロベルト・モレノ監督の下で欧州選手権(EURO)2020出場に向けて歩みを進めているスペイン代表。注目されるストライカーのレギュラー争いについて、スペイン紙「マルカ」が特集。本大会での活躍が期待される候補5選手を紹介している。

 スペインEUROの欧州予選をここまで6戦全勝で首位を走っている。今年6月に家庭の事情からルイス・エンリケ前監督が電撃退任となったが、アシスタントコーチだったロベルト・モレノ監督がその後を継ぐ形で監督に就任し、チーム作りが進められている。

 マルカ紙では、EURO本大会出場が近づくスペイン代表のなかで、誰がエースを務めるのかに注目している。「EURO2020でのスペインの9番となる候補5選手」と題し、前体制から起用されてきた5人の点取り屋を中心にピックアップしている。

 直近の起用法や成績から見て、有力候補と言えそうなのはバレンシアのFWロドリゴとドルトムントのFWパコ・アルカセルだろう。ロドリゴは8日のフェロー諸島戦(4-0)で2得点をマーク。アルカセルは実際に9番を背負い、5日のルーマニア戦(2-1)で1得点、フェロー諸島戦でロドリゴと同じく2得点を決めている。ともにクラブでも結果を残しており、モレノ体制で最も信頼を手にしている選手たちだ。

 それに続くのがアトレチコ・マドリードのFWアルバロ・モラタだ。直近の2試合は負傷で欠場となったが、それ以前の予選4試合全てに出場し、3得点を決めている。コンディションさえ万全であれば、レギュラー争いに名を連ねることは確実だろう。

 残る2人はセルタのFWイアゴ・アスパスとアトレチコ・マドリードのFWジエゴ・コスタ。エンリケ前監督からの信頼が厚かったレフティーのアスパスは前回の6月シリーズはメンバーに入っていたものの、直近の試合は選外となった。セルタでは不動の存在だが、代表での立場は微妙な状況となっている。

 実績十分のコスタにしても、最後に代表のピッチに立ったのは2018年のロシアワールドカップ(W杯)のロシア戦(1-1/PK3-4)。記事でも「健康を維持できれば、復帰できる可能性はあるだろう」と言及されるにとどまった。

ワイルドカード」枠として実績の少ない選手たちの名前も挙がる

 また記事では「ワイルドカード」枠として、まだ実績の少ない選手も紹介している。FWジェラール・モレノ(ビジャレアル)やFWボルハ・イグレシアス(ベティス)といった代表未経験の実力者や、エンリケ体制で今年3月に代表デビューを飾ったFWハイメ・マタ(ヘタフェ)、今夏ベンフィカに移籍したFWラウール・デ・トマスアスレチック・ビルバオのFWイニャキ・ウィリアムズバルセロナの下部組織出身ながらクロアチアのディナモ・ザグレブで経験を積むU-21代表FWダニ・オルモといった選手の名前が挙がっている。

 かつてFWフェルナンド・トーレス(前サガン鳥栖・引退)やFWダビド・ビジャヴィッセル神戸)など頼れるストライカーを擁して欧州王者に輝いたスペイン。新たに“ラ・ロハ(代表チームの愛称)”でエースの座を射止めるのは一体どの選手だろうか。(Football ZONE web編集部)

(左から)ロドリゴ、ジエゴ・コスタ、アルバロ・モラタ、パコ・アルカセル、イアゴ・アスパス【写真:Getty Images】