中国メディア・東方網は12日、江蘇省南京市を旅行した日本人女性が現地市民に道を尋ねたところ、その反応に心を打たれたとする記事を掲載した。

 記事は、南京を旅行で訪れた日本人女性が現地市民に「すみません、日本から来ました地下鉄の駅に行きたいのですが」と道を尋ねると、相手の中年女性がすぐに地下鉄入口の方向を指し示し「あっちだよ」と教えてくれたというエピソードを紹介した。

 また、再び道に迷った日本人女性は改めて2人の若い女性に対し、自ら日本人であることを明かしたうえで助けを求めたところ、快く道を教えてくれたとした。「南京の人たちは、かつての日本軍の行為に恨みを持ち続けている」と考えていた日本人女性が「日本人を案内するのはイヤじゃないのか」と聞くと、若い2人組は「もしイヤなら、最初からあなたのこと無視してたわよ」と笑いながら答えたと伝えている。

 さらに、若い人たちだけではなく、かつての辛い日々を体験したであろうお年寄りに同じ質問をしても「みんな日本に対しては友好的だよ。そうでないのは一部の好戦的な人たちだけ」との回答があり、お年寄りたちが「私たちは歴史を忘れることはないが、いつまでも恨みを残しはしない」と話したことを紹介した。

 記事は、多くの日本人が平和や日中友好のために何らかの活動をしているとしたうえで、「2019年の今になっても、なおも日本に対して偏見を持っている人はいる。中国人としてわれわれは歴史をしっかり心に刻む一方で、多くの人が過去に執着し過ぎてよりよい未来と向き合えないような状況にはなって欲しくない」と評している。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本人女性が南京で道を尋ねて大いに感動した理由=中国メディア