【この記事の動画を見る】

南アフリカのケープタウンでは冬も終わり観光客も増えてきたが、あまり歓迎したくない客もいるようだ。このほどあるレストランに“珍客”が現れたという。『News24』など複数のメディアが伝えている。

1685年に開設した南アフリカ最古のワイナリー「Groot Constantia」は、多くの観光客が立ち寄る人気スポットである。敷地内にあるレストラン「Jonkershuis」では、広大な景色を見ながらここで作られたワインとともに食事を楽しむことが可能だ。そのレストランで8月31日の午後、よく晴れたこともあってほぼ満席だったが庭のテーブルにあまり歓迎したくない客がやってきた。野生のヒヒ「バブーン」である。

目撃者のタニヤ・メイさんによると、バブーンはまるで予約をしていたかのようにやってくると行儀よくイスに座り、テーブルの上にあるスパゲッティを器用に手で食べ、食べ終わると次のテーブルへと移った。そのテーブルにいた女性は、逃げる前にワインボトルを持ち「ご飯は食べていいけどワインはダメ」と言っていたそうだ。

レストランでは多くの客がその様子を撮影していたが、バブーンは臆することなくバーガーやガーリックブレッドまで平らげている。しかしバブーンと言えば、赤ちゃんの頭を食べると言われるほど獰猛で危険な動物だ。残念ながら狙われたが最後、オーダーした料理は諦めなければならない。

同ワイナリーの社長であるジャン・ナウド氏(Jean Naudé)はバブーン対策に頭を悩ませており、あらゆる手を尽くして敷地内に侵入しないようにしている。90万ランド(約670万円)をかけて電気フェンスを設置し、バブーンを見つけると追い払う「バブーン監視員」も雇っているそうだ。ところがこの電気フェンスをかいくぐり、監視員に見つからないように侵入するバブーンがいるとのこと。ただしナウド氏は「あらゆる危険を冒してまでもこのレストランへやってくるバブーンを責めることはできない。ここの料理はものすごくおいしいからね」とコメントしている。

画像は『IOL News 2019年9月9日付「WATCH: Cheeky baboon reserves table for one at Groot Constantia wine farm」(Picture: Jamie Pyatt)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト