上野樹里が主演を務め、法医学者と刑事という異色の父娘を描くドラマ「監察医 朝顔」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)。9月16日(月)に放送される第10話では、上野演じる朝顔が、学生たちに法医学の講義を行うシーンが描かれ、上野が圧巻の芝居を見せる。

【写真を見る】再び死因鑑定に臨む決意をした朝顔(上野樹里)

同作品は、同名漫画作品を原作にアレンジを加えたヒューマンドラマ。新米法医学者・朝顔(上野)とその父である刑事・平(時任三郎)が遺体の謎を解き明かし、“生きた証”から人々の心を救う姿を描いている。

第10話では、朝顔が主任教授の茶子(山口智子)の代わりに興雲大学の医学部1年生たちに法医学の授業を行うことに。そもそも法医学者はどういった存在なのか、そして法医学者がいる意味を学生たちに伝える。

■ 金城P「このドラマの全てが詰まった8分間」

このシーンは、台本で8ページにも及び、ほぼすべてが朝顔のせりふという構成。このせりふは、金城綾香プロデューサーと上野が細かい言い回しや一語一語の意味合いに至るまで何度も練り、上野がせりふを読み上げた音声を聞きながら何度も推敲を重ね、異例の入念さで作り上げられた。

講義のシーンは約8分間。山場の部分はおよそ3分間に及んだが、1カットを長回しで撮影した。

東日本大震災で母を失ったことで法医学者を目指し、新米の頃からさまざまな事件を経験しながら、結婚や出産を経た朝顔は、幼なじみの妻という身近な人の遺体を初めて前にして、手が震え、解剖ができなくなっている。

そんな彼女だからこそ紡ぎ出すことができる言葉を、上野が圧巻の芝居で表現。撮影現場では、学生役のエキストラたちや、近くで朝顔の言葉を聞いていた音声スタッフが自然と涙をこぼし、撮影は1テイクでOKとなった。

金城プロデューサーは、「上野さんといろんな法医の先生に取材をし、一緒に聞いてきた先生たちの言葉を、朝顔として語っていただけたこのシーンに鳥肌が立ちました。このドラマの全てが詰まった8分間と言っても過言ではないと思います。一瞬も見逃さずに、視聴者の皆さんにもこの講義を受けてもらいたいです」とこのシーンに懸ける思いを語った。

■ 第10話あらすじ

朝顔(上野樹里)は、三郎(きづき)の妻・結衣(松長ゆり子)の死因鑑定を手伝わせてほしいと茶子(山口智子)に申し出る。そして、もしまた手が震えたら、茶子や藤堂(板尾創路)、光子(志田未来)に代わってほしいと訴える。その思いを受け止めた茶子は、朝顔の願いを聞き入れる。

一方、平(時任三郎)も捜査への参加を直訴し、今回の案件に違和感を抱く丸屋(杉本哲太)とともに改めて実況見分に向かう。

警察は、結衣が次男・陽斗(遠藤千空)への授乳中に眠ってしまい、顔を圧迫された陽斗が病院に運び込まれた件で虐待を疑われたことを掴んでいた。その際、三郎は結衣を叱責したという。また、1週間前に結衣が自転車で転倒したというケガも、三郎によるDVではないかと疑っていた。

三郎の家を訪れた朝顔と茶子は、階段の高さや角度だけでなく、壁なども丹念に調べていく。結衣のスマートフォンなどを押収した平と丸屋は、不審者が侵入した可能性も考え、家全体の指紋を採取する。

法医学教師に戻った朝顔たちは、ダミー人形を使って落下実験を行う。その結果、1階にミルクを取りに行く際に足を滑らせたのではないかという三郎の証言や、三郎が2階から突き落としたとする警察の見立てのどちらも、傷の付き方や倒れていた姿勢と矛盾することが判明する。

そんな中、桑原(風間俊介)は、県警本部がマークしていた建設会社に関わりがあるらしい刺殺事件を追うことになる。(ザテレビジョン

「監察医 朝顔」第10話より