これまでに死亡した犬は、少なくとも25匹。政府は飼い主たちに原因が究明されるまで、飼い犬をリードに繋いで他の犬に近づけないよう注意を呼びかけています。
開催予定のドッグショーすべてが中止される事態に…
ノルウェー食品安全局によると、この土日だけで10匹について病気の発症が報告され、このうち4匹がすでに死亡したそうです。多くのケースは首都オスロで発生していますが、ノルウェーの全18県のうち14県で報告が挙がっています。
犬のオーナーのためのWebサイト「The Norwegian Kennel Club」では、不安を抱いた飼い主たちからのアクセスが急激に集中したため、クラッシュ状態に陥ってしまいました。ノルウェー国内に50万〜60万匹の飼い犬がいることを考えれば、無理もありません。
ノルウェー国内で開催が予定されていたすべてのドッグショーも中止されたとのこと。国中の犬の飼い主に不安が渦巻いています。
急ピッチで進む調査にもかかわらず、いまだ原因不明
ノルウェー食品安全局の広報担当者によると、この謎の病気は犬にとって明らかに深刻であるものの、それが伝染性のものか、単なる個別の症例に過ぎないかは分からないそう。
ノルウェーの獣医学研究施設「Norwegian Veterinary Institute」の緊急・安全ディレクターを勤めるJorun Jarp氏は、「健康だったノルウェーの犬たちが、これほど短期間の間に死亡することは、当然警戒すべき事態です。これはとても特別な状況で、これまでこのような事例に遭遇したことはありません」とコメントしています。
解剖した犬の体内からはさまざまな種類の食品が見つかっており、特定の食品が原因とは考えにくいようです。病気にかかった犬たちは国中のあらゆる場所から来ており、それぞれに異なるものを食べたり飲んだりしていました。
Norwegian Veterinary Instituteでは現在、ウイルス、細菌、菌、寄生虫が病気を招いた可能性を現在調調査中です。急ピッチで調査が進むものの、今のところ個体間のこれといった共通点は1つも見つかっていません。
ノルウェーとその近隣国の愛犬家たちを震撼させる謎の病気。一日も早く原因が究明され、これ以上の病気の蔓延に歯止めがかかることを祈るばかりです。
reference: theguardian / written by まりえってぃ
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