文・取材・撮影:本間ウララ

 2019年9月12日(木)~15日(日)の期間(12、13日はビジネスデイ)、千葉・幕張メッセにて開催された東京ゲームショウ2019。一般公開日2日目の15日、スクウェア・エニックスブースにて『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター』(以下『FFCC リマスター』)のスペシャルLiveステージが行われた。同ステージでは、本作の開発秘話や、実機を使ったクロスプレイ、さらに歌手・Yaeさんによるライブも!

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FFCC リマスタースマートフォン版は遊びやすいUIに。新しくなったキャラクター作成画面も公開【TGS2019】
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【画像22点】「『FFCC リマスター』ステージでのYaeさんのライブに感涙! スマホ画面も初披露!!【TGS2019】」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)

 2003年ニンテンドー ゲームキューブで発売され、昨年の東京ゲームショウでは、『FFCC リマスター』が発表。その反響の大きさから、根強いファンがいることを証明した『FFCC』。今年はスペシャルライブがあるとはいえ、「待ってた」というメッセージ入りお手製うちわを持つファンも確認できるなど、ステージでは多数のファンが客席に。開演前に流れるPVを見ての反応も、ワンシーンごとにうれしさが滲む声が漏れていた。

 いよいよステージが始まると、司会のエレキコミック・今立進さんに呼び込まれ、リマスター版開発プロデューサー・荒木竜馬氏と、キャラクターデザインを担当した板鼻利幸氏が登壇。続いてスペシャルゲストとして作曲家の谷岡久美さん、声優のLynnさんも登場。

 さっそく荒木プロデューサーが本作の特徴を説明していく中で、ゲームキューブ版から携わっていた板鼻氏が当時の思い出として“クリスタルゲージ”のデザインに苦心したことなどが語られた。キャラクターたちが旅の目的である“ミルラの雫”を集める器については、「壺にしてしまうと中身が見えないし、ガラス瓶では特徴がない」と考え、天球技のようなデザインになったのだそう。


 リマスター版の新要素として、キャラクターボイスを収録していることも挙げられ、Lynnさんが演じるアルフタリアおてんば王女フィオナが登場するイベントシーンも公開された。フィオナはやはり姫らしい凛としたお声。もっとほかの場面も聴いてみたい!


 ボイスプレイヤーキャラクターにも用意されており、各種族8タイプから選べる。また、プレイヤーキャラクターの見た目のバリエーションも各種族の男女ごと1種類、合計8種が追加される。ステージではその新バリエーションがお披露目。しかも、デザイン画まで放出する太っ腹っぷり。板鼻氏によるとリルティ族の女の子は『FFCC クリスタルベアラー』に登場した敵をモチーフにしたお面をかぶっているのだが、「やりすぎかな?」と思ったけれども、せっかくの機会だからと楽しんで描かれたそう。


 新要素のもうひとつの目玉、主題歌と楽曲の新規収録について谷岡さんは、「マップが増えるならそれに合った曲を作りたかった」とコメント。新BGMは17年前の作品の楽曲の中に入っても「前からあったよね」と思ってしまうような曲に仕上がっているとか。また、Yaeさんが歌う主題歌は、オリジナル版よりさらに素敵になっているとのこと。原曲のリミックスも収録されており、担当したのはオリジナル版にも参加していた岩崎英則氏。効果音も小さいころ『FFCC』を遊んでいたというスタッフが情熱を持って作っているそう。板鼻氏も「開発スタッフみんなが『FFCC』への思い入れが強く、これやりたい! と提案を出していく形でやれている」と手応えを感じている様子。

 荒木プロデューサーのイチオシは、4機種によるオンラインクロスプレイプレイステーション4Nintendo SwitchiOS、Andoroidに対応しており、別の機種のプレイヤーともいっしょに冒険できる。今回は、スマホ版の実機画面も初めて公開された。コマンドスロットは、持ち物のアイテムドラッグドロップすることで装備。アイテムを拾うのも、“つまむボタン”を押すだけと簡単。なお、荒木プロデューサーは、スマホ版の画面はまだまだブラッシュアップしていく予定とのことだ。


 さらに、キャラクター作成画面も初公開。オリジナル版は容姿を見ながら種族を選ぶことができなかったが、今回はCGモデルが表示され、確認しながら作成することが可能に。切り替わりも非常に速く、会場からは「おおっ」という声が漏れていた。


 続いては、クロスプレイパートへ。板鼻氏、谷岡さん、Lynnさん、荒木プロデューサーの4名で最初のダンジョンリバーベル街道に挑んだ。ダンジョンの冒頭にはYaeさんのナレーションが入るのだが、ハッキリと原作とは違った語り口であることがわかる。オリジナル版はスッと爽やかな口調であるのに対し、新録ナレーションは表情豊で、まるで絵本を子どもに読み聞かせているような印象。リマスター版ではすべて新録しているということで、ほかのステージも楽しみ。


 ステージでの公開プレイでは、機材の不調で荒木プロデューサーが未参加のまま冒険に出発することになったが、途中から荒木ディレクターの操作キャラクターが滑り込むことに成功。「途中参加できるのを見せたかった(笑)」(荒木プロデューサー)。

 4人となったパーティは、いよいよボスのジャイアントクラブ戦へ。なかなか手強いボスだが、メンバーで魔法を重ねる“合体魔法”がうまく発動。4人でファイアを重ね“ファイガ+2”を発動する見事な連携で、ボスの体力を大幅に削る。しかし、あと少しというところでバタバタと戦闘不能になるキャラクターが続出。これには会場もハラハラ。それでもなんとか復活を果たし、ボスを撃破。山あり谷ありのドラマに会場も大いに盛り上った。


 そしてお待ちかねYaeさんのライブパートへ。歌の前に、Yaeさんから自宅が台風による停電で、現在も復旧を待つ状態だと報告が。Yaeさんは停電で通信が途絶えたときに仲間の大切さ、ありがたさを感じたとのことで、「『FFCC』もまさにそんなゲーム」と、仲間との絆を感じられるゲームだとコメント。改めて、『FFCC』の根強い人気の理由のひとつを感じさせてくれた。

 ライブの1曲目は主題歌の『カゼノネ』。静かに始まる歌は、歌詞にもあるように聴く者に“語りかける”よう。異国情緒漂う調べに乗る歌声は、澄んでいるのに力強い。旅立ちの歌であるように、何か背中を押してくれているような、胸が熱くなる曲だ。


 2曲目は、谷岡さんのキーボードによる伴奏で『星月夜』。谷岡さんとのアイコンタクトを交わして始まった歌は、とてもやさしくて、子守歌のようにも聴こえる。美しい歌声とピアノの音色に包まれていると、ここがTGS会場だということを忘れさせる。客席を見ると、目を潤ませている人も……。


 歌いあげたYaeさんも、ステージを見守るファンの想いが伝わったのか、胸がいっぱいの様子。

 ライブが終わり、最後に挨拶した荒木プロデューサーは、「当時のいいところを大切にしながら遊びやすくし、オリジナル版を遊んだ方も、これから手に取る方にも十分に楽しめる内容になっています。発売までもうしばらくお待ちください」と締めくくった。なお、本作は予約も開始されている。いまから冒険の準備を整えておこう。






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