中国メディア・斉魯晩報は15日、日本における100歳以上の高齢者の9割が女性であることを挙げ、「どうして日本の男性は女性より長生きできないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、厚生労働省が先日発表した最新の人口報告で、日本の100歳以上の高齢者が7万1238人と初めて7万人を突破したことが明らかになるとともに、女性の割合が88.1%に達したと紹介。800万人いる80歳以上でも女性が73%と高い割合を占める結果になったとした。

 そのうえで、100歳以上の男女が著しく偏っている理由として、日本メディアが「第2次世界大戦期に20代だった男性の多くが戦争に駆り出されたことが影響している」と分析したことを紹介する一方、「これだけでは80代でも男女比が偏っている理由が説明できない」と評している。

 記事は、より説得力を持つ理由として「日本の結婚生活中に広く存在する夫と妻の役割分担」に言及。日本では従来より夫が外で働き、妻が家を守るという分業制が取られており、仕事一筋で定年まで勤めあげた夫はいざ退職すると、友人も社交の場も趣味もなく、家事もできないという状況に陥る一方、妻は長きにわたる家庭生活において様々な趣味や友人を見つけ、豊かな老後の生活を送る基盤が整うとした。

 そして、社交性や家庭における地位を失った年後の男性は心身の健康バランスを崩し、早い時期に亡くなってしまうのだと論じている。

 また、自身の存在感を証明すべく、定年退職後もなお仕事を続ける男性高齢者が増えており、70代では2割、80代でも約7%が引き続き何らかの仕事をしていると紹介。一方で、日本では高齢者の過労死も社会的な問題になりつつあると伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

怪現象? なぜ日本の100歳以上の長寿者は約9割が女性なのか=中国メディア