華夷秩序では日本の上位に立つべき朝鮮半島国家であるが、19世紀後半は日支の勢力争いに翻弄され、独立国家として日本の上位に位置するどころか、日清・日露の2度の戦争で日本に独立させてもらう為体であった。

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 1910年から敗戦(45年)まで日本に併合される。

 日本の敗戦で独立するが国土は二分される。北を統治する金日成は戦争に参加して独立を獲得したという大義を有するが、南の韓国は日本敗戦の結果として棚から牡丹餅で独立しただけで、北ほどの正統性が見出せない。

 そこで、「一度、日本と戦争をやって、勝たせてもらわんと、我が国の反日は、収まりませんな。わははは」となるのだ(豊田有恒「統一朝鮮が日本に襲いかかる日」、『正論』昭和31年4月号所収)。

 豊田氏はこうした発言を1970年代80年代に、ソウルにいた複数の日本語世代韓国人からジョークとして聞いたという。一度でも日本の上位に立ち、正統性を誇示したい韓国人の本音であったに違いない。

日韓関係悪化は文大統領の意図

 この本音は韓国が韓国であり続ける限り永遠に叶えられそうにない。

 そこで、文在寅大統領は機会あるごとに「日本を超す」と述べている。

 そのために大統領が仕かけているのが、慰安婦や徴用工など日本が受け入れられない問題のぶり返しで日本を怒らせ、レーダー照射や旭日旗辞退・削除要求など常軌を逸する事案で日韓関係を悪化させ韓国民を団結して奮い立たせる韓国版パールハーバーを意図しているのかもしれない。

 何もしなければ平穏で友好増進の日韓関係であるが、それでは「積弊清算」を呼びかけて大統領になっても、国内的なちまちました成果しか上げ得ない。

 大統領が目指す清算は日韓関係を悪化させて、国民に反日感情を高め、政権の意図する方向へ韓国を引っ張っていくことである。

 青瓦台大統領府)には北朝鮮の政治思想であるチュチェ(主体)思想派が8割以上いる(産経新聞編集委員久保田るり子「朝鮮半島藪睨み」、『正論』令和元年8月号所収)とされるところからも、大統領の頭は自由民主主義の日米韓協力ではなく、北朝鮮の支援と核を温存した朝鮮統一と見られても仕方ない。

 大統領の両親は北朝鮮から逃れてきた失郷民で地縁社会の韓国では赤貧の境遇で育ち、韓国に対する恨みもある故郷喪失者(ディアスポラ)である。

 そこで幻の故郷である北朝鮮に過大な思い入れがあるのだろう(豊田氏)という。

 情報組織をはじめとした対北警戒部署のほとんどを無力化し、大統領自身が親北をあの手この手で具現化しているところからも、そうした感情が伺えるようだ。

 日本が安全保障問題として取り上げたレジストなどの輸出規制強化を韓国はあえて歴史問題などへの〝報復″と捉えて国際社会に訴えて賛同を得ようとしている。

 同時に、大統領の思い通りに国民の反日行動の盛り上がりにつなげ、日本に頼らない独自のサプライ・チェーンを構築すると自尊心高揚を怠らない。

 自尊心の高揚はひいては民族意識をも高め、中長期的には同一民族の統一朝鮮を意識しているのではないだろうか。

 それを阻害しているのが米韓同盟と日米同盟でつながる日米韓の連携である。

 そこで日韓関係を悪化させることによって3か国の連携に楔を打ち込み、結果的に米国を苛立たせ、米韓同盟の弱体化や破綻を招来する。これこそが文大統領の深謀遠慮ではないだろうか。

文大統領の反日姿勢

 一国の大統領ともあろう者が、国家間の約束を守らなければならないことを知らないはずがない。また、他国の伝統や文化を尊重しなければならないことも言わずもがなである。

 ところが、韓国は1965年日韓基本条約と日韓請求権協定で解決したはずの徴用工問題をぶり返してきた。

 当時の日本は韓国の要求に応えて5億ドルを渡し、「両国及びその国民の間の請求権に関する問題が完全かつ最終的に解決された」としたが、韓国は個人補償も含めたその資金を経済開発につぎ込み「漢江の奇蹟」をもたらすが、国民には経緯の一切を知らせていなかった。

 盧武鉉大統領(当時)も徴用工の未払い賃金などは5億ドルに含まれていたと公式に弁明し、日韓間の問題でなく韓国の国内問題であることを理解して引き下がっている。

 ところが文政権になり、大法院(最高裁判所)が新たな解釈で未解決だと言い出したわけである。文氏は盧武鉉大統領の側近弁護士であり、知らないとは言えない立場にあったのだ。

 慰安婦問題についても、前朴槿恵政権で「韓国政府が元慰安婦支援のため設立する財団に日本政府が10億円を拠出」して協力することで、「日韓間の慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決される」ことを米国を証人に立て日韓の首脳間で確認した。

 また、両国は共に「今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える」ことも約し、慰安婦であった人の多くがすでに償い金を受領した。

 ところが、韓国系外国人らによって慰安婦像などは依然として設置され続け、非難・批判は続いており、ついには最終的・非可逆的とした合意をなかったものにして10億円を返還すると言い出したのである。

 徴用工問題は「完全かつ最終的に解決」していたし、慰安婦問題も「最終的かつ不可逆的に解決」したものであったのを文政権がちゃぶ台返しをしたのだ。

 なかでも軍隊は2国間を超えた国際社会で慣例化した儀礼を重視する組織である。それは国家を代表する武力集団であり、有事には相互に命を託する運命共同体となるからである。

 従って、非常時に効果的に対処できるように普段から共同訓練や各種行事などを行って意思疎通を図り、友情を高めこそすれ、卑怯行為は許されない。

 好意でリムパックに参加を認められた中国海軍は、友好増進に努めるどころかスパイ行為を行った由で排斥される不名誉を蒙った。

 日韓の自衛隊と軍隊は強力な絆で結ばれていたとみられていたが、海上自衛隊哨戒機に対して韓国軍艦が射撃用レーダーを照射した。これは戦闘行為にも等しく、友好国どころか敵国と見定めたことに等しい。

 また、韓国が主催する国際観艦式に参加する自衛艦に国際慣例で認められている艦旗である旭日旗の取り外しという非常識極まる要求をしてきた。米など他の参加国は自国の海軍旗を掲揚したまま式典に参列したが、同様な要求をしたのだろうか。

 旭日旗に関しては自衛艦への掲揚ばかりでなく映画やマンガなどあらゆるコンテンツからの排除を要求している。

 東京五輪パラリンピック組織委員会が旭日旗の競技会場への持ち込みを禁止しない方針を明らかにしたことに対し、韓国(国会の安敏錫文化体育観光委員長)はさっそく遺憾を表明し、「国際連帯を模索すれば効果がある」と述べ、阻止に向け中国や北朝鮮との共闘を目指す意向を表明している。

 北朝鮮は厳しい国連制裁を受けているが、瀬取りが絶えない。韓国もその疑惑を受けている。

 日本は安全保障の観点から半導体作業に欠かせないレジストなどの輸出管理を厳格にするように改めた。

 それを韓国は〝報復″と解釈し、日本製品の非買運動や旅行自粛、友好行事のキャンセルなど、正しく「報復」として打ち出してきた。

 しかも、韓国のいやらしさは2国間問題をすぐに多国間問題にすり替えて国際社会に訴えることである。

 レーダー照射問題では言い分が二転三転した挙げ句、自国の正当性を10か国語で国際社会に向けて発信する執拗さである。

 輸出規制の見直しは日本が純粋に安全保障上の問題としているにもかかわらず、世界貿易機関WTO)に報復行為として違反を訴え、また国際会議で問題提起し、ASEAN東南アジア諸国連合)首脳に対し日本に諫言して両国関係の改善を韓国大統領が支援依頼する状況である。

 報復は福島原発事故による放射能問題にも及んでいる。

 IOCにクレームの意見書を出すとともに、世界から集まったIOC委員たちにわざわざ放射能問題を提起する嫌がらせである。

裏切り者の戦犯を称える文大統領

 大統領の意図は日韓関係の悪化に加え、国内の親日派を潰して自分の思い通り、すなわち韓国を親北にもっていくというものではないだろうか。

 これまでの韓国政治は大統領在任期間に徹底的に相手を潰すことができないばかりに、大統領を終えて、あるいは朴槿恵大統領のように弾劾され辞任して一介の市民となった暁に待っているのは復讐であり、惨めな晩年である。

 そこで、自由民主主義を基調とした韓国の大統領でありながら、思想信条を飛び越えて、いっそのこと同胞民族の意識を強く打ち出すことで統一朝鮮にもっていく方が自分の将来が保障されるとの思いかもしれない。

 その土壌を盛り上げるためには北に通じた人士を褒め称え、強力な架け橋にするのも一法であろう。

 久保田るり子氏は上記『正論』で、文大統領金日成主義者を憚ることなく讃えているとして申栄福と金元鳳の 2人を例示する。

 申栄福は朝鮮労働党が指令した韓国の地下組織「統一革命党」事件で摘発(1968年)され、死刑判決(のち無期懲役に減刑)を受ける。

 158人が検挙され3人が死刑になる韓国史上最大級の公安事件であったが、申は転向書を書き恩赦で釈放されると非転向を公言し、その後は社会学者となり多くの著作を出し左翼のスターとなる。

 大統領はこの申を「私の尊敬する韓国の思想家」と褒め称え、申の額「春風秋霜」を青瓦台の秘書官ら幹部の部屋と首席補佐官会議室にかける。

 また、平昌冬季オリンピック金与正金正恩の妹)を迎えたときは青瓦台のロビーに掲げた申の書・「通」の前で並んで記念撮影をした。

 金元鳳は日本統治時代に田中義一陸軍大将暗殺未遂事件を起こした抗日テロ集団「義烈団」を組織、のちには武装集団「朝鮮義勇隊」を作った共産主義者である。

 戦争末期には重慶の「大韓民国臨時政府」に合流し、臨時政府の「光復軍」の副司令官になるが、戦後は越北して最高人民会議常任副委員長や国家検閲相などを務め、朝鮮戦争における功績で労働勲章を受ける。

 韓国の映画やテレビドラマでは抗日の主人公として描かれる金に魅せられた文大統領は、ロウソク革命で政権奪取すると、「金元鳳は独立有功者」として叙勲を推進したという。

 ところが韓国人にとっての金は、越北人士で国軍兵士を殺した「裏切り者の戦犯」であり、学界や保守、野党やメディアの猛反発を受け、「独立有功者」説は立ち消えとなる。

 しかし、大統領は懲りもせず「金元鳳が率いた朝鮮義勇隊も光復軍に編入され、独立運動の力量を発揮した」「統合された光復軍は大韓民国の国軍創設のルーツとなり、ひいては米韓同盟の土台となった」と顕忠日(注:大韓民国の殉国者と戦没将兵を追悼する6月6日の記念日)で披瀝したという。

 GSOMIA(軍事情報に関する包括的保全協定)を韓国が廃止したことを日本(と米国)では、残念がる声が大きいが、こうした思想と行動の大統領の下ではGSOMIAで交わした情報が北へ漏れない保証があるのだろうか。

 文大統領の率いる韓国は日本の友邦国ではなく、明らかに敵性国ではないだろうか。

隣国の近代化挫折に辟易した福沢

 アジアの安全保障で日韓は協力が必要であるにもかかわらず、韓国の対日姿勢は嫌がらせとしか思えない反日行動ばかりが目立つ。

 韓国の対日姿勢は福沢諭吉が論陣を張った当時に先祖返りしたかのようにも思え、1万円札からは引退する福沢であるが、対韓問題では依然として福沢に登場し続けてもらう必要があるようだ。

「世界交通の道、便にして、西洋文明の風、東に漸し、至る處、草も気(ママ)も此風に靡かざるはなし。(中略)此文明の東漸の勢に檄して之を防ぎ了る可きの覚悟あれば則ち可なりと雖ども、苟も世界中の現状を視察して事實に不可ならんを知らん者は、世と推し移りて共に文明の海に浮沈し、共に文明の波を掲げて共に文明の苦楽を與にするの外ある可らざるなり」

 科学技術が進んだため、世界は小さくなり西洋文明にあこがれるようになっている。(中略)しかし害毒も有するので防ぐ力があればよいが、現状を見るととてもそんな力はないので、逆に文明を吸収してともに進んでいくほかないという。

「然るに爰に不幸なるは近隣に国あり、一を支那と云い、一を朝鮮と云ふ。(中略)日支韓三国相対し、支と韓と相似るの状は支韓の日に於けるよりも近くして、此二国の者共は一身に就き又一国に関して改進の道を知らず」

 中韓と日本は協力しながら進むべきであるが、中韓は近いゆえか一つの国同然で文明化の道を採ろうとしない。

「我国は隣国の開明を待て共に亜細亜を興すの猶予ある可らず、寧ろその伍を脱して西洋の文明国と進退を共にし、其支那朝鮮に接するの法も隣国なるが故にとて特別の会釈に及ばず、正に西洋人が之に接するの風に従て処分す可きのみ。悪友を親しむ者は共に悪友を免かる可らず。我は心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」

 隣国だからともに助け合い開明を待って西洋に対峙したいと思って努力を惜しまなかったが、そんな余裕はなくなっている。だから自ら進んで西洋文明を受け入れ、中韓には西洋が対処するようにすればいい。開明しない国と付き合っていると、遅れをとってしまう。地理的には亜細亜の一国であるが、心は脱アジアを採らざるを得ない。

 2000字あまり、A4で1~2枚ほどの短い文章である。

 アジアの国として隣邦の中韓と歩調をそろえて西洋に対峙したいと努力もしてきたが、眠れる獅子であり、また内部抗争に明け暮れて一向に開明に向かわない両国への焦燥感を募らせる。こうして切羽詰まって書いたのが「脱亜論」である。

 当時の近代化は教育の普及で旧慣風習や政治制度を改めることであったが、今日では近代国家を成り立たせている条約や国家間の約束などをお互いに守ることである。

 日本が気に食わないからと言って、日本と交わした過去の約束を反古にし、問題を掘り返すようでは相互の信頼感はなくなり未来への進展は期待できない。

 文大統領の考えは、北朝鮮への接近を図りたいために、阻害要因となっている米韓同盟の破棄へ向かいたいが米国は強すぎて意のようにならない。

 そこで、日米韓の一角である日韓関係を破壊する迂回戦略をとっているとしか思えない。

 そのために、いろいろなことを仕かけ、無茶を承知で「日本がこんな悪さをしている」と国際社会に向かって喧伝してやまないのであろう。

 疑惑の渦中にある法相任命で一層の内政混乱が予測され、日本へ関心を向けさせるために一段と無理難題を吹っかけてくるのではないだろうか。

政府の存続より人民の幸せが大切

 福沢が「脱亜論」を書いたのは明治18年3月16日付「時事新報」であった。日本は明治維新をやり遂げ、西南戦争を経て内政を充実して新しい体制に一目散であった。

 山県有朋流に言えば、主権線の国土を守るための憲法も固まり、議会の開催も間近に迫り、軍備も進んでいたが、利益線とみていた朝鮮半島の安定は一向に進まず、危機感を募らせた福沢は脱亜論を書かざるを得なかったのだ。

 ところが、その1か月後の4月15日、英国が巨文島を占領する事件が起きる。ロシアが南下政策をとっていたので先制して占領したわけである。

 この状況を見て、我がことしか考えない李王家や取り巻きの貴士族にとっては不利であっても、「人民一般の利害」はどうかと福沢は考える。そして、自国の政府よりも栄誉・生命・財産の三点が保護されるならば、悪政しかもたらさない王侯貴族の政府ごときは一層のこと滅びた方が人民のため(「滅亡こそ寧ろその幸福を大にするの方便なりと言わざるを得ず」)と福沢は見做し、「朝鮮人民のためにその国の滅亡を賀す」の一文を同年8月13日付で上掲する。ここでいう「国の滅亡」とは王侯貴族の政府のことである。

 当時の朝鮮を見ていると、「王室無法、貴族跋扈、税法紊乱」の極みで、「民に私有の権なく、政府の法律不完全にして無辜(の民)を殺すのみならず、貴族士族の輩が私欲私怨を以て(民を)拘束し、傷つけ、殺すも人民は訴えることもできない」状況である。

 王族や貴士族の「内実を評すれば身を以って国事に益するに非ずして、国事を弄して私の名利の媒介に用るものと云わざるを得ない」と福沢は酷評し、「国を売りても身に利するところあれば憚らざるものの如し」と結論する。

 そうした証拠の一つに「巨文島の人民七百名は仕合せものなりとて他に羨まるる程の次第なり」を挙げ、これは「悪政の余弊が民心の解体をもたらしたもので、是非もなき事なり」と妙に納得する。

 こうした情勢から福沢は朝鮮の滅亡が遠からずやってくるとみて弔意を表するが、朝鮮人民のためにはかえっていいのではないかと見たのである。

 朝鮮人民の幸せを心から望んでいた福沢は支援するのに吝かでなかった。しかし政府のだらしなさと無法状態で、そうした願いは一向に叶わず、人民は恐怖とどん底の生活を強いられ続けた。

 脱亜論を書いた直後に英国の進出、ロシアの南下などが続くが朝鮮政府はしかるべき手立ても打たない。居ても立ってもおれない福沢は5か月後に上述の「国の滅亡を賀す」の短文を掲載したのである。

 それでも、意を尽くさなかったとみたのか、2日後には「朝鮮の滅亡はその国の大勢に於て免るべからず」を準備していたが、掲載することはなかった。

新アチソン・ラインの設定

 金正恩は米国を引きつけて、米国へ届く大陸間弾道ミサイルは破棄し、他方で米韓条約の無効化を進め、韓国を無防備にしたい考えに違いない。

 その韓国の大統領である文氏自身も韓国を北朝鮮との連邦制へ進めたいようだから、無防備化はウェルカムではないだろうか。

 かつてはDMZで北朝鮮が進めていた侵攻用トンネルが話題の中心であったこともあったが、今では全く聞かれない。情報機関も縮小なり削減されているので対北警戒はどんどん低下しているであろう。

 韓国には反共勢力もいるであろうが、現大統領下でそうした勢力は親日分子などのレッテルを張られて追い詰められ、発言力も小さくなっている。

 こうして、韓国の大部は金正恩率いる統一朝鮮となり、どうしても反共だという人士が韓国南端部や済州島で頑張る状況がやってくるかもしれない。最悪は半島全体が核保有の統一朝鮮となることである。

 かつて米国の国務長官ディーン・アチソンが対共産圏の防衛ラインとしてアリューシャン列島~日本~沖縄(当時米国の施政権下)~フィリッピン西側として、朝鮮半島と台湾を除外した。

 これが半島と台湾防衛に米国は関与しないと受け取られ、朝鮮戦争の発端になった。その後の米国が台湾防衛に関与し続けていることはいうまでもない。

 今後は朝鮮半島を含まないか南端の一部と台湾を含めた新アチソン・ラインが対共産圏の防衛線となる認識を日本は持って戦略を練り、各種対策を施す必要があるかもしれない。

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