株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、小型・精密減速機世界市場を調査し、出荷動向・予測、関連企業の動向、将来展望を明らかにいたしました。

1.市場概況

減速機は歯車などを用いて動力の回転速度を減じて出力する機械装置である。減速機の出力回転数は減速比によって決まり、減速機を使うことによって回転数が下がる分、トルクは上がることになる。その基本的な構成は歯車と軸、軸受、そして筐体によるが、それぞれの組み合わせで多くの種類(方式、機構)が存在する。その名称は構造に由来するものや歯車、軸などを含めさまざまである。ロボットの関節や各種の工作機械など産業機械駆動部の制御用モーター(主にサーボモーター)に利用される小型・精密減速機としては、波動歯車減速機やサイクロイド減速機、RV(R)減速機などが該当する。ロボットや各種工作機械用の減速機需要の好調を受け、2018年の小型・精密減速機世界市場(メーカー出荷数量ベース)を前年比117.5%の403万台と推計した。ただ、2018年後半から需要が急激に減少しており、2019年前半も同様で経過しているものの、下半期で受注も若干持ち直すと考え、2019年の小型・精密減速機世界市場を前年比89.3%の360万台になると見込む。

2.注目トピック~小型・精密減速機のメーカー動向

現行、小型・精密減速機として利用されるのは、波動歯車減速機やサイクロイド減速機、RV(R)減速機などになる。それぞれの種類にメジャーメーカーが1社、もしくは2社いる構図となっており、合計4社が市場に君臨している。このような中、これまでは遊星歯車減速機のみの取り組みであった減速機メーカーが、その他の減速機タイプへの市場参入を目指す動きなどが出てきている。その中でも、やはり波動歯車減速機は技術的な壁が高いようで、当初は波動歯車減速機の開発を進めていたメーカーが、その後、サイクロイド減速機に乗り換える事例も見受けられる。

3.将来展望

通常、小型・精密減速機は半年から1年程度先の需要が見通せる市場である。ただ、現在は多くの減速機メーカーが増産体制構築に動いた矢先、需要にブレーキがかかった形となり在庫等を考慮すると、この先の市況回復期における市場状況を予測するのは難しい。特に今後需要が急速に回復したとしても、タイムラグなくそれに対応する生産体制をとるのは難しいと思われる。減速機メーカー各社においても、今後の市況についてはさらに悪化しているとの見解や、戻りつつあると回復を示すものなどまだら模様で、明確にはならない。ただ、今回の需要減は一過性のもので、小型・精密減速機の本来のポテンシャルを考慮すると、2020年以降は回復が進む見通しである。2017年から2021年までのCAGRは9.28%で成長し、2021年の小型・精密減速機世界市場(メーカー出荷数量ベース)は489万台になると予測する。

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調査要綱
1.調査期間: 2019年6月~8月
2.調査対象: 減速機メーカー、商社、減速機関連部材メーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2019年08月27日

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