12月30日(月)に、松田龍平が主演を務めるスペシャルドラマ「ストレンジャー~上海の芥川龍之介~」(放送時間未定、NHK総合ほか)が放送されることが分かった。

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今からおよそ100年前に、大阪毎日新聞の特派員として上海を訪れた芥川龍之介(松田)と、激動の時代を生きる上海の人々との交流が描かれる。

芥川龍之介の「上海游記」を原案に、渡辺あやが脚本を担当する本作。カメラマンに映画「十三人の刺客」などで知られる北島康を迎え、ほぼ全編の撮影が上海で行われた。

主人公であり、原案を書いた芥川龍之介を演じる松田は「芥川の人生においてもほんの4カ月の中国放浪記。100年前の上海は芥川にとってどう映ったのか、激動の時代をいく上海を一緒に旅をするような気持ちで観てもらえるのではないかと思います。よろしくお願いします」とコメントを寄せた。

ほか、出演は岡部たかし、中村ゆり、奈緒、金世佳ら。なお本作は12月28日(土)、29日(日)夜8:10-8:50ほかに、NHK ワールドJAPANにて先行放送され、30日にはNHK総合、NHK BS4K、NHK BS8Kにて同時放送されることが決定している。

■ 芥川の小説世界と、動乱の中国の現実が交差していく

大正10(1921)年、芥川龍之介は新聞の特派員として上海に渡る。その土地は、子どものころから「西遊記」などの古典に親しんだ芥川にとって、憧れの理想郷のはずだった。

しかし、中国は動乱の時代。清朝を倒した革命は、やがて軍閥の割拠という混乱に至り、西欧諸国や日本が上海の租界をわがもの顔で支配し、民衆は壮絶な貧困にあえいでいた。

理想と現実のギャップに絶望すら覚えながらも、芥川の知性は巨龍・中国の精神世界へと分け入っていく。そこで出会うのは、革命に生きる男たちと、時代をしたたかに生き抜く妓楼の女たちだった。(ザテレビジョン

芥川龍之介を演じる松田龍平