東京ゲームショウ2019で15日に開催された「ストリートファイター5」の大会「CAPCOM ProTour 2019アジアプレミア」で、プロゲーマーのももち選手が優勝した。この大会の優勝賞金は500万円だったが、ももち選手が手にするのは6万円余りだとわかり、議論を呼んでいる。


日本eスポーツ連合(JeSU)公認大会の「CAPCOM ProTour 2019アジアプレミア」では、賞金の付与について、「入賞者がJeSUが発行する『ジャパンeスポーツ・プロライセンス』を保有している場合、規定の金額が支払われます」「入賞者がプロライセンスを保有していない場合、規定の金額にかかわらず賞金の最高額は10万円とします」と定められていた。このため、JeSUのプロライセンス制度に疑問を呈し、距離を置いているももち選手の獲得賞金は10万円となった。


その後、ももち選手は大会での獲得賞金について、自身のゲーム実況チャンネルで言及。賞金はライセンス未所持者の最高額10万円ではなく、6万200円だと明かした。ももち選手によると、副賞でもらったモニター代3万9800円と合わせて10万円との連絡があったという。これには「僕もびっくり」としつつも、今後については話し合う機会をもらったとしている。


ももち選手の獲得賞金はTwitterで拡散。上位者の中で優勝者が最も低い賞金になることや、副賞代を賞金から差し引くことへの疑問や、プロライセンスを発行するJeSUへの批判など様々な声が寄せられている。その中で、JeSUの地方支部・東京都eスポーツ連合の関係者は、「判断下しているのはカプコンなんだからJeSUがどうこうなのはちょっと違うと思うよ」「そもそも団体できるといきなり『出た利権団体w俺らの敵!w』とか言われるから出づれえよマジで」などとツイート。その後、投稿を削除し、伝え方が悪かったとして謝罪した。


なお、JeSUがプロライセンスを推進する理由の1つである賞金については、JeSU自身が東京ゲームショウ2019でライセンスの有無に関わらず提供可能と示している。eスポーツ普及にあたってライセンス制度が必要なのか、今後も議論を呼びそうだ。

画像は「CAPCOM Pro Tour 2019 アジアプレミア」公式サイトスクリーンショット