泥棒(AndreyPopov/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

自分勝手な理由で、アパートに侵入し女子高生に乱暴しようとした男が逮捕された。しらべぇ取材班は、神奈川県警と、事件のきっかけになったパチンコ業界の今を追った。

■「うるさくしたら殺すよ」

神奈川県警捜査1課と港南署は17日午前6時48分に、住居侵入と強制性交等未遂の疑いで、横浜市港南区丸山台居住の自称大工の男(44)を、自宅前路上で逮捕した。

容疑は7月10日午後8時45分頃から同日午後9時頃までの間、同区内のアパート内に侵入し、この部屋に住む当時15歳だった高校1年の女子生徒に対し、性的暴行を加えようとしたもの。

同課によると、男は調べに対して、「当日はパチンコで負け、むしゃくしゃしていた。性交する目的で侵入した」などと供述し、「車に乗って女性を物色し、女子生徒を発見すると徒歩で後をつけ、様子を見てベランダから侵入した」と話しているという。

犯行当時女子生徒の家族は外出中で、男は室内にひとりでいた女子生徒を「うるさくしたら殺すよ」などと脅迫。抵抗されるとその場から逃走したが、周辺の防犯カメラの映像などから男が浮上したとのこと。

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■危機的状況のパチンコ業界

帝国データバンクが実施した「パチンコホール経営業者の経営実態調査」によると、同調査対象となった1,892社の売上高合計は、2014年の時点で19兆5,090億円、続く2015年は18兆5,120億円とわずか1年で1兆円近く減退。

さらに2016年は17兆6,803億円、2017年は16兆4,928億円、2018年は15兆8,438億円と右肩下がりの現状が明らかになった。

また、昨年からパチンコ業界ではギャンブル性を抑える新規則が順次導入されており、パチスロは一撃性が、パチンコでは出玉スピードが大幅に制限されて、1日10万円勝ちといった大回収の可能性が極めて低くなった。

■生き残れるのは大手ホールだけ?

全盛期1996年には30兆円市場と言われたパチンコ業界だが、今や市場規模は15兆8,438億円。ここ20年で市場規模は最盛期の50%まで縮小してしまった。

このペースで市場規模の縮小が続けば、あと数年で中小ホールは壊滅し、生き残れるのは一部の大手ホールだけになるとの予測がある。

そして、1994年には約3,000万人といわれていたパチンコ遊技人口も、現在は約940万人と3分の1以下の水準にまで落ち込んでいる状況だ。パチンコ業界が衰退した一番の理由は、負ける事が解りきっているからという意見もある。

■ギャンブル依存症の弊害か…

今回の事件は、ギャンブル依存症の弊害なのかという意見もあがっている。

「負けてイライラするなら、初めからパチンコするな。女子高生は全く関係がない」

「横浜にカジノは要らない。もちろんパチンコも要らない」

「ギャンブル依存症は、本人やその家族の人生が大きく狂わされる」

横浜市で現在、カジノ誘致について議論が行われているが、ギャンブル依存症の増加や治安悪化の可能性についても充分に考慮していく必要がある。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

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