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昨日(18日)午後10時頃から北海道大雪山系黒岳の標高1900メートルの場所にある黒岳石室では雪が降り始め、初雪が観測されました。今日午前6時には、積雪が5㎝ほどとなっています。今シーズン初めての「雪」の便りとなりました。なお、これは、(株)りんゆう観光(大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ)による独自観測となります。

山頂付近は氷点下

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昨日(18日)の夜から北海道付近を通過していた寒冷前線は東へ抜け、今日の北海道上空には10月下旬並みの寒気が流れ込んでいます。上空1500メートル付近の予想気温は0度前後で、それより標高の高い所は氷点下となっている可能性が高くなっています。
大雪山系黒岳の山頂付近、標高1900メートルの場所にある黒岳石室という避難小屋では、管理の方に確認したところ、昨日の午後10時くらいから雪が降り始め、11時には積雪が2㎝くらいとなったそうです。今日はふぶいており、午前6時には氷点下1度を観測し、積雪は5㎝程度となっているそうです。(株)りんゆう観光(大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ)による独自観測ですが、黒岳での今シーズンの初雪となりました。
昨年(2018年)は8月17日に初雪となっており、黒岳での観測としては1974年の観測開始以来最も早い観測となりましたが、例年では9月中旬の観測となるため、今年は順調な季節の歩みといえます。
気象台による初雪や初冠雪の観測は今シーズンに入ってからまだなく、独自観測ではありますが、北海道にとっても今シーズン初めての雪の便りとなりました。

「初雪」と「初冠雪」の違い

山の雪について、気象台で観測しているのは「初雪」ではなく「初冠雪」です。
両者の違いは、初雪がそのシーズンで初めて雪が降った時点で観測されるものなのに対し、初冠雪は「気象観測所から山に雪がかかっていることを目視で確認できる状態」に初めてなったときに観測となります。
つまり、仮に雪が降って積もっていたとしても、「山頂が曇っていて麓から見えなければ初冠雪にならない」ということです。
今日は道北を中心に天気が崩れるため、稚内地方気象台が観測する「利尻山」(標高1721メートル)や、旭川地方気象台が観測する「旭岳」(標高2291メートル)でも、雪の降る可能性は十分にありますが、山頂の様子が確認できなければ、初冠雪の観測は持ち越しとなります。
雪が降って積もるのは今日でも、初冠雪の観測は明日(20日)や明後日(21日)になることもあるかもしれません。

週末にかけて冷え込み強まる

上空の寒気のピークは今日の午前中となりますが、その後も明後日までは弱まりながら寒気が残りそうです。なお、今夜にかけて大気の状態は非常に不安定となるため、竜巻など激しい突風や落雷、ひょう、急な強い雨に注意が必要です。
明日は、次第に晴れ間の出る所が多くなり、風も弱まる見込みです。最高気温は広く18度前後で、平年より低めです。体調管理に注意するだけでなく、農作物の管理などにも注意して下さい。
※追記:19日午前8時頃、稚内地方気象台で、直径8ミリのひょうを観測しました。
※画像に誤りがございましたので、修正して差し替えを行いました。

北海道 早くも「雪」の便りが!