俳優の福士蒼汰が、10月スタートの金曜ドラマ『4分間のマリーゴールド』(TBS系/毎週金曜22時)でTBS連続ドラマ初主演を果たす。近年『BLEACH』『ザ・ファブル』とアクションのイメージが強い福士が今回挑むのは、ラブストーリー。約4年ぶりとなる恋愛ドラマ主演に臨む福士に意気込みを聞いた。

【写真】菜々緒を見つめる福士蒼汰の表情が切ない!『4分間のマリーゴールド』場面写真

 小学館の新人コミック大賞(青年部門)で大賞を受賞したキリエによる同名コミックを基にする本作は、手を重ねた人の「死の運命」が視えてしまうという特殊能力を持つ救急救命士と、命の期限が1年後に迫った義姉との禁断の恋を描く。

 原作を読んでエピソードごとに涙したという福士は「3巻しかないのでパパパッと読んでいこうと思ったら、引き込まれてしまいました。こんなに心が苦しい、でも愛を感じる作品は久しぶりで。この作品を他の誰でもなく、自分がやりたいと強く思った作品でした」と明かす。

 人の「死の運命」が視えてしまうという主人公・みことに強い共感を覚えたという福士。「もし自分に手を重ねるだけで人の最後が視えるという特殊能力があったら、主人公と同じように、その運命にどうあらがえるのか考えると思います。好きな人が死んでしまうっていう状況を目の当たりにしたら、自分の身をていしてでも、どう助けられるか考えるというみことに、すごく共感できました」。

 本作は久々のラブストーリーとなるが、心掛けることを聞くと「恋愛ものといっても、ヒューマン(ドラマ)でもあると思っています。人間と人間の交わりの中で、嫉妬や苦しみが生まれて、それでも最後に助けてくれるのは愛で…。それは普遍的なものなので、好きという気持ちをずっと持ちながら演じることを意識しています」と真摯に語る。

 菜々緒が演じるヒロイン・沙羅は、福士演じるみことにとって姉であるが、血のつながりはない。禁断の恋にも注目が集まるが、福士は「2人は姉弟ですが、血のつながりのない義理の関係なので、禁断といえばそうなのですが、微妙というか…。こんなすてきな人とずっと一緒に暮らしていたら、そりゃ好きにならないほうがおかしいよねという気持ちも分かるんです」と素直な気持ちを明かした。

 今回初共演となる菜々緒については、「はっきりされていて、好きなことや嫌いなことなど、ご自分のことを明確に理解している方」という印象があるそう。今回菜々緒はナチュラル系ヒロインに初挑戦となるが、福士は「菜々緒さん演じる沙羅と恋愛しているみことが自然に想像できました」と意外性はなかったそうだ。「沙羅は太陽みたいな天真らんまんな女性なので、そんな菜々緒さんとご一緒できることが楽しみです」。

 また、菜々緒以外のキャストとして、義理の兄役の桐谷健太、義理の弟役の横浜流星との兄弟関係も見どころになりそうだが、「顔合わせで、桐谷さんからは『しゃべるから!』と宣言されて(笑)。もうすでにお兄ちゃん感がありました。そんな自分たちを静かに見ている横浜くんも弟っぽくて、いい関係を築けそうです」と笑う。

 タイトルの「4分間」は、救命における生死を分かつタイムリミットの意味を持つ。撮影に先立ち、救命士の講習を受けた福士は「命をつなぐ大事な仕事という意識を常に忘れないように」と改めて実感したという。「心がキュンとするような、思いが引き裂かれるような、それでいて見ていて心がきれいになるような作品になると思います。この作品が命の大切さや、今どう行動するべきかを考えるきっかけになればいいなと思っています」とアピール。新しい福士の魅力があふれた作品となりそうだ。(取材・文:編集部)

 金曜ドラマ『4分間のマリーゴールド』は、TBS系にて10月より毎週金曜22時放送。

『4分間のマリーゴールド』で主演を務める福士蒼汰 (C)TBS