2019年11月1日(金)、渋谷駅直結・直上の大型複合施設「渋谷スクランブルスクエア」がオープンする。9月9日・10日の2日間、先行取材会がプレス向けに行われ、デリ、スイーツといった食料品から、ファッション・生活雑貨などの注目店舗がお披露目された。渋谷駅周辺の再開発に伴い、渋谷ヒカリエ渋谷ストリームといった駅近隣の大型商業施設が近年続々と開業する中、渋谷スクランブルスクエアが担うのは駅ビルとしての利便性とターゲットを限定しない売り場づくりだ。

【写真を見る】アラビア・地中海料理のレストラン「カールヴァーン・トウキョウ」

渋谷スクランブルスクエアの商業エリアは大きく4つに分けられる。駅改札階に近い低層階には、紀ノ国屋の新業態スーパー「グルマン マーケット キノクニヤ」や、デリやスイーツなどの食料品テナントが出店。上層階は国内ブランドとラグジュアリーブランドが共存するファッション・コスメフロアとなり、さらに上のフロアには生活雑貨を取り扱うテナントが入居する。12階・13階はレストランフロア。高層の展望施設「SHIBUYA SKY」にはオリジナル商品を多く取りそろえるお土産ショップ「シブヤスカイスーベニアショップ」も出店する。

渋谷スクランブルスクエアのプロモーションを担当する刀田かおりさんは、同施設の商業的な特長に、駅ビルとしての生活インフラと渋谷らしいラグジュアリーブランドとの両立を挙げる。

厳選したお茶と茶器でさまざまなお茶が楽しめる伊藤園の新業態「オチャルーム アシタ イトウエン」や、「中川政七商店」をはじめとする同施設内に旗艦店を設ける店舗、眼鏡の「シープ アイヴァン」や洋菓子の「デメル」といった渋谷エリア初出店のブランドアラビア地中海料理のレストランカールヴァーン・トウキョウ」など特色ある店舗がオープンする一方で、ツタヤ ブックストアや東急ハンズなど、駅直結の立地を生かした利便性の高い店舗も出店する。

カルチャーやファッションの発信地である渋谷らしさを生かしつつも、駅ビルが備えるカテゴリを網羅した出店ラインナップは、これまでの渋谷駅近辺の施設にはあまり見られなかったものだ。

また、渋谷スクランブルスクエアは、JR線や国道246号線などにより東西南北に分断されている渋谷駅周辺をつなぐ立体的な歩行者動線「アーバン・コア」の一翼を担う存在でもある。こうした立地上の特性もあり、駅直結施設だけでなく、路面店などを含めた渋谷エリア全体の回遊の拠点となることを目指しており、特定の世代や性別にターゲットを絞らず、買い物客や観光客、渋谷エリアで働く人、住民が広く利用できる施設づくりがコンセプトになっているという。

このコンセプトは、渋谷スクランブルスクエアに入居するテナント側からもうかがい知ることができる。渋谷スクランブルスクエア内には、東急百貨店が4つの新業態「東急フードショーエッジ」「428-224(シブヤ224)」「+Q(プラスク) ビューティー」「+Q(プラスク) グッズ」を出店する。中でも食品街エリアの東急フードショーエッジでは、従来の百貨店ではコアターゲットとしてこなかったオフィスワーカーからの需要も織り込んでいるという。

東急フードショーエッジを統括する薮崎崇さんは「渋谷スクランブルスクエアだけでも約8000人のオフィスワーカーが新たに集まり、渋谷駅東地区全体では7万人規模の就業人口になると言われています。ライフスタイルが多様化するオフィスワーカーに合わせ、時短や簡便さ、毎日利用されることを考えたセレクト要素、ビューティーやヘルシー志向などを持ったテナントが数多く出店しているのがこれまでのデパ地下との大きな違いとなります」と話す。

こうした利便性の要素に加え、「流行・話題性」や「上質・本物」をキーワードに店づくりを考えたといい、フランス・パリで数々の賞を獲得したパティスリー「モリ ヨシダ」や、ハワイヴィーガンカフェ「ピースカフェ ハワイ」、台湾で人気の創作レストラン「参和院」といった日本初上陸のショップ、築地で最も歴史のある鮮魚店「尾粂」のテイクアウトイートイン業態「金粂」といった店舗も出店。東急フードショーエッジ内の半数を超える27店舗が今までにない新しいショップとなり、渋谷ならではの話題性を持ちつつ、東急線沿線の住民からのニーズも満たす売り場づくりを目指している。

渋谷が持つ雑多さや多様性を体現するように、あえてターゲットコンセプトを限定しない渋谷スクランブルスクエア。1つの商業施設であると同時に、渋谷再開発のシンボルとして、住民や来街者の拠点となりうる施設の開業が近づいている。(東京ウォーカー(全国版)・国分洋平)

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