4月より配信がスタートした、スマートフォン向けゲームアプリ『名探偵コナンランナー 真実への先導者(コンダクター)』。現在発売中のアニメディア9月号では、『名探偵コナンランナー 真実への先導者』にて企画を担当している村上一馬のインタビューを掲載中。超!アニメディア」では、本誌に入らなかった部分を含めたロング版をお届けする。

――『名探偵コナン』をゲームアプリ化することになったきっかけは?

 ブシロードには、他社のIP(著作物)をお借りして制作したゲームがいくつかあります。
また弊社には『名探偵コナン』ファンも多いので、国民的タイトルである『名探偵コナン』を使ってゲームを作ってみたいというのは自然な流れでした。

――スタッフには『名探偵コナン』ファンが多いのですか?

 多いですね。僕も大好きです。もともと音楽が好きだったので、主題歌がきっかけで小さいころからよく観ていました。こうした形で『名探偵コナン』に関われるとは思っていなかったので、感慨深いものがあります。

――「ランナー」というジャンルのゲームになった理由は?

『名探偵コナン』は「謎解き」など、頭を使うイメージが強いですが、そうしたゲームはすでにいくつかリリースされています。そこで「子どもでも楽しめる簡単なゲームを作ってみたい」というのが今回の企画の出発点でした。それを突き詰めた結果、画面を触るだけで直感的にプレイできることを目指し、ランナーゲームという形に行き着きました。

――開発のスタートからリリースまでの間にどれくらいの期間がかかったのでしょうか?

 通常の開発期間は1年くらいみておくのが普通かと思います。ただ、本作の場合は、7〜8ヶ月くらいでした。映画公開のタイミングに合わせたいと決めていたので、開発期間は比較的短かった方だと思います。アプリ業界では配信日の延期が許される雰囲気があるのですが、本作が予定どおり配信できたのは、スタッフの『名探偵コナン』への並々ならぬ思いゆえかと思います。

――では今作の制作、開発する際に苦労されたことはなんですか?

 一番難しかったのは、既存のランナーゲームとの差別化です。シンプルすぎるとよくあるランナーゲームになってしまい、凝りすぎると目指している簡単なゲームからずれてしまいます。また、『名探偵コナン』の要素をどう盛り込むかも難題でした。そこでそれぞれのキャラクターらしい動きを盛り込んだ「スキル演出機能」を取り入れました。原作を彷彿とさせる各キャラクターのセリフやシーンをかわいいデフォルメキャラで再現することで、ファンの方にも喜んでいただけているかと思います。たとえば、スケボーに乗ったイラストのコナンは「スキル演出機能」を使うとスケボーに乗っている姿を楽しめます。空手着を持った毛利蘭は空手の動きを披露して、ヘルメットを持った服部平次はバイクに乗って走ります。

――デフォルメされた絵もかわいいですね。

 そういっていただけてうれしいです。実装されているコナンのイラストのなかには、APTX 4869を飲まされた直後のものもあるんですよ。服装や小物でユーザーの方が「原作のあのシーンのコナンだ!」ということが直感的に理解でき、楽しめるようなイラストを作るようにしています。

――作り手の『名探偵コナン』への愛を感じますね。

 ファンの方の熱量はすさまじいですから、それに応えるためにも開発チームも熱をこめています。僕自身『名探偵コナン』が好きなので、こうして関わることができてめちゃめちゃ幸運だなと思いながら仕事をしています(笑)。それゆえに、変なものは出せないというプレッシャーもありますね。

――先ほど「スキル演出機能」のお話がありましたが、ほかにも一般的なランナーゲームとは違う、『名探偵コナン』ファンが楽しめるような本作ならではの特徴はあるのでしょうか?

 一番の特徴は、好きなキャラクターをふたり選択してゲームをプレイできることです。既存のランナーゲームだと、ふたりのうちひとりは固定だったりします。本作でもひとりはコナンで固定されたステージもありますが、多くのステージで自分の好きな組み合わせで走ることができます。誰をメインキャラクターに設定するのかはプレイヤー次第なので、コナン&黒ずくめの組織のメンバーなど、組み合わせは自由です。キャラクター人気の高い『名探偵コナン』だからこそ、そこは楽しんでいただけているのかなと思います。

――原作やアニメではあまり共闘することのないふたりの組み合わせを楽しめるのは、いろいろな想像が広がりそうです。

 ホーム画面も、ゲーム内で獲得した好きなキャラクターのイラストを並べられるようになっています。組み合わせという点では、ほかのゲームよりも遊べる幅が広いですね。できる限り(プレイヤー自身が)手に入れたキャラクターで遊べる環境作りを目指していますし、今後も楽しめるアイデアを盛り込んでいきたいと思っています。

――ホーム画面のキャラクターイラストをタップするとボイスが聞けるのですね?

 はい。現在は原作のセリフから抜粋したものがメインなのですが、今後はバリエーション豊かにしていきたいと思っています。

――今現在、登場するキャラクターの数は?

 ボイスが聞けるキャラクターは20人くらいですね。ランゲームに登場するキャラクターはもっと多いです。今後もどんどん増えていきます。また、現在はボイスがないキャラクターも、ゆくゆくは録音したいと思っていますので、ボイス実装キャラクターも増えていきます。

――ゲーム内で実装されているイラストではノーマルな衣装が多いようですが、今後ほかの衣装も登場しますか?

 8月7日から、工藤新一、毛利蘭、服部平次、遠山和葉の4人の水着姿のキャラクターを楽しめる「水着イベント」を開催中です。8月後半には「浴衣イベント」も開催しますよ。それ以降も「ハロウィン」や「クリスマス」イベントなど、季節ものはきちんと反映していきたいので、オリジナルの衣装はそれらを中心に増えていくかと思います。
イベントに応じて、4〜5人のキャラクターの新しい衣装が登場させる予定です。本編とは違う衣装で遊べるのも、アプリの強みであり、楽しみかもしれません。

――4月にリリースされて、現在のダウンロード数は?

 (7月中旬の取材タイミング時点で)約70万ですね。カジュアルゲームでは、なかなかないんじゃないかなと思うくらい大きい数です。

――サービスを開始して、プレイヤーの方からの感想はいかがですか?

 SNSのリプライや、ストアのレビューなどを拝見しています。「キャラクターがかわいい」といった声はすごく励みになります。こうしてほしいという要望の意見も、直接返信こそしませんが、参考にさせていただいています。我々が気づかないことをユーザーの方からいただくこともあったりします。そうした声を反映しやすいのも、いいものを作るうえではラッキーだなと思います。みなさんからの声は、みなさんが思っている以上にチェックしています。まだ出たばかりのアプリなので、面白くなる余地は残しています。そこは期待していただいていいかなと思います。

――今後の展開は?

 映画の公開時期に映画に関連するイベントを企画するとか、その時々の話題はキャッチするようにしていますし、できるかぎり反映しています。また、まだ具体的ではないのですが、大型化したランキング機能の実装も予定しています。

――ところで、村上さんのお好きなキャラクターは?

 女性警察官の三池苗子。7月下旬に実装されました。あと遠山和葉、それに工藤新一の母親の工藤有希子ですね。ランナーゲームで失敗したときのモーションは有希子が一番気に入ってます(笑)。各キャラのかわいさをこういうところでも再確認できますね。走る、ダッシュ、二段ジャンプなどいろんなモーションがあってそれぞれ表情なども違うので、そういうところにも注目していただきたいと思います。

――最後に、コナンファンに向けてメッセージをお願いします。

 みなさんの期待を裏切らないようにしたいとは思いつつ、予想を裏切りながら、上回りながら運営していきたいと思っているので、ご期待いただければと思います。


<ゲーム概要>
名探偵コナンランナー 真実への先導者
走るコナンたちを操作して障害物をかわし、ポイントを獲得して事件解決を目指すランナーゲーム。ゲーム内ではさまざまなキャラクターイラストが登場するほか、キャラクターボイスを聴くことができる。

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