西野亮廣

お笑いコンビ・キングコング西野亮廣が19日、ブログを更新。宮迫博之らの「闇営業」の騒動後、吉本興業が所属芸人と交わすと発表していた「共同確認書」について西野がサインしなかったという理由を明かした。

■きっかけは数年前

数年前、西野の先輩芸人が給与アップを岡本昭彦社長に直談判したが、失敗に終わった際に西野はあることを思いつく。

「会社には給料を上げられない事情があるのだから、会社の収益を上げて、会社が芸人の給料を上げられる環境を作った方がよくね?」

西野は芸人自ら合法的に仕事を取ってこられるよう、クラウドファンディングのプラットフォーム『SILKHAT』を構築。

関連記事:南キャン・山里、便乗して吉本批判する若手に忠言 「つぶやきを覚えてる会社」

■お礼の気持ちで…

利用規約第15条に『反社会的勢力の排除』を明記。芸人が仮に「闇営業」に誘われたとしても、同プラットフォームを利用することで、「反社会的勢力かどうか」のチェックが容易に。

さらには10%ほどが吉本に利益が入るようになっているといい、芸人の給料も上げやすくなる、と主張する。普段から自由に活動をしているという西野。お礼の気持を表そうと、「芸人のチャンスを作る」「吉本興業の収益を上げる」ことを閃く。

■交渉が始まるも頓挫

絵本作家として活動している西野の元には、コラボ商品などのオファーが殺到いることを利用して後者の問題を解決しようと考える。売上の一部を吉本側に入れ、吉本所属芸人の給料アップを図った。

具体的には、『えんとつ町のプペル』のグッズ売上を題材に、吉本側と契約交渉開始。だが西野が提案した条件を吉本側は呑み込まず、「後日折り返す」と言われる。だが翌日、翌々日、半年を経過しても進まず、現在に至るという。

この期間、西野はグッズオファーをしてきた企業に迷惑をかけたことを痛感。著作物権利を西野が担うことになり、売上を吉本に入れる道は頓挫したそう。

■権利に関する1文を見逃さず

騒動を受け、吉本側より提示された共同確認書。西野は著作物の権利についての1文を見逃さなかった。

「(吉本興業は)収益が最大化されるよう適切に当該成果物やタレントの諸権利を管理・保護・行使します」

西野の著作物権利の管理・保護・行使を吉本側が行う、というもの。

サインをしなかった理由を「先程の契約のやりとりのスピード感でも分かるとおり、吉本興業にボールを渡した瞬間に、収益が最小化されてしまった(1年間で1円も売り上げを出さなかった)ので、もちろん、この『共同確認書』にはサインはできません」と明かす。

西野は現代社会における最大の損失を失敗ではなく「遅いこと」と捉え、共同確認書にサインをしていない芸人に対し、「諸権利の管理・保護・行使」の部分について話し合いをするべきだ、としている。

だが今後も西野は吉本の収益を上げられるような努力はしていく、と締めくくっている。

・合わせて読みたい→松本人志「やらかした子たち、俺が引き取る」 吉本・岡本社長がVTRで謝罪も

(文/しらべぇ編集部・右京 園次郎

キンコン西野、吉本の「共同確認書」にサインせず 理由は過去の…