9月8日に愛知・知立市で行われた「ちりゅうサンバカーニバル」に、今年2月から「知立市&ちりゅっぴPR部長」を務めるSKE48北川綾巴が登場。サンバカーニバルが始まる前の“もち投げ”に参加し、地元の子供らとの交流を楽しんだ。

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テレビジョンでは、イベント登壇後の北川にインタビューを行い、「知立市&ちりゅっぴPR部長」のことから今月末に控えるグループ卒業、そして約2年半務めたチームSリーダーのことなどについて今の心境を聞いた。

■ できるだけ知立のイベントに出られるように頑張りたい

――まずは今日の「ちりゅうサンバカーニバル」の感想から聞かせてもらえればと思います。

知立市&ちりゅっぴPR部長」になってから、初めて知立のイベントに参加したんですけど、思ったよりファンの方がたくさん来てくれてびっくりしたし、ちびっ子たちがかわいかったなと思います(笑)。

――“もち投げ”のときはステージの前に子供たちが集まってましたもんね。

ずっとちびっ子にあげてました(笑)。

――サンバは綾巴さんがアイドルをしている中でもあまり関わりがなかったジャンルの音楽だと思うんですけど、カーニバル自体は残念ながら見られませんでしたが、待機しているサンバ隊の方々を見たりして、いかがでしたか?

(衣装が)すごかったですね。ナイスボディーだなと思って、思わず見ちゃいました(笑)。

――他媒体のインタビューを拝見したんですけど、SKE48卒業後は東京で芸能活動をされるんですか?

東京に“行けたらいいな”ってところですね。

――東京に行っても、「知立市&ちりゅっぴPR部長」は今後も継続ということで?

そうですね。そういう方向でいます。PR部長としてイベントに参加したのも今回が初めてなので、できるだけこういうイベントに出られるように頑張りたいなって思ってます。

――今日もまだまだ暑いですけど、もう9月に入ったということで、アイドルとして過ごした最後の夏は振り返ってみていかがでしたか?

卒業発表したからっていうのもあるのかもしれないですけど、今までで一番ゆっくりまったりと過ごせたなって。SKE48に入ってから一番まったりと自分の時間を過ごせた夏でした。目まぐるしくはなかったですね。

――そのゆっくりまったりは具体的には何をしていたんですか?

家でごろごろしてました(笑)。日焼けしたくなかったので、あまり外に出ることもなかったですね。海とかに行きたかったんですけど、気付いたら「もう夏終わっちゃったな~」みたいな感じだったので、来年は楽しめたらなって思います。

夏は好きな季節なんですよ、お祭りとか。あ! お祭り惣田紗莉渚ちゃんと行きました。自分たちで動画を見ながら浴衣を着て、楽しかったですね。

■ “認められていないかもしれない自分”を認められなかった自分

――夏といえば、今年も「SUMMER STATION 音楽LIVE」(以下“サマステ”)に出演されたじゃないですか。あのステージの最後に、綾巴さんが松本慈子さんに言った「綾巴が守ったチームSをよろしくね」って一言がすごく印象的で。というのも、あの言葉ってチームSのリーダーとしてずっと悩み続けた綾巴さんからようやく出た、リーダーとしての自己肯定の言葉だった気がするんです。

リーダーとしてできたことは少ないかもしれないけど、「自分でできることを全て全力でやり切ったな」ってあの場で思えたんです。最近は「チームS良くなったね」とか「北川チームS好きだよ」とか、よく言ってもらえるようになって、諦めなくてよかったなって思ったら、自然と口から出ましたね。

――2017年の2月に就任してから、ずっとリーダーというものに対して悩んでいる姿はファンの方も見てきたと思うんですけど、その半面、はっきりとした弱音は吐いていなかったとも思うんです。

本当ですか? 逆に言おうとすることが全部弱音になっちゃいそうだったので、なるべく言わないようにはしていましたね。気持ちの中では弱音ばっかり吐いていたので、今そういうふうに見られてなかったんだって思いました(笑)。

――公式ブログやアメブロに弱音を書いていることはなかったかなと。

確かに。「SKE48 Mail」(公式サイトの有料コンテンツ、通称“モバメ”)にはまあまあ書いてたんですけど。

――今回お話を聞くためにいろいろ調べてきたんですけど、まさにそのモバメで、今年の1月に「あとどれだけ頑張ったら 綾巴はリーダーとして みんなに認めてもらえますか??」という内容もありました。

やばいですね(笑)。モバメだと弱音ばっか吐いてるんですよ。

――だからこそ、サマステの「綾巴の守ったチームS」という言葉のインパクトが強くて。

まだ認めてもらえたとは自分では思っていないけど、卒業するってなったらリーダーも終わりじゃないですか。それを考えたら「一生懸命やれたな」「自分にしてはできた方なんじゃないかな」って思って。だから多分、(サマステのときは)たまには自分を褒めてあげようと思ったんじゃないですかね。

前はずっと「ダメだ。できない。どうしよう」って考えちゃってたんですけど、今はちょっとうまくいったり、できたりしたときには「今日はよくやったな」って考え方ができるようになって、ネガティブになる時間が減りました。

――ある意味、開き直りができるようになったんですかね。

そうだと思います。卒業を決めてからはそういう切り替えというか、「落ち込んでてもしょうがないや」とか「頑張ったからいいじゃん」みたいな考え方もできるようになりました。

――僕は、ファンの人たちから既に綾巴さんはチームSのリーダーとして認められていると思うんですけど、綾巴さん自身がそう思わないのって、リーダーの理想像を高いところに置いていたりするからなんでしょうか?

私はリーダーっぽくないし、リーダーに向いているか向いていないかと言われたら、やっぱり向いていないと思うんです。後輩って先輩から学ぶことが多いと思うんですけど、チームSは他のチームより先輩の数とか選抜メンバーの数が少ないから、ちゃんと後輩たちがそういうふうに思ってくれているのかなって考えちゃって。

自分もまだまだだし、説得力のある発言とかもうまくできないから、後輩たちに申し訳ないなって気持ちが一番あって。それでどんどん気持ちが落ちていっちゃうんですよね。

――決定的な何かがあったわけじゃないんですね。

そうですね。ずっとそういうことを考えていて、みんなに申し訳ないなって。もっと私がバリバリ発言できて、リーダーシップがあって、ガツガツ引っ張っていけるタイプだったら、もっと引き出せたものがあったのかなとか、自分を責めることが多かったです。

■ “アイドル”という大変だった夢のような時間

――では、綾巴さんが“後輩”として見てきた“先輩”たちってどんな印象だったんでしょうか。

SKE48の先輩はどの人を見ても勉強になるというか、みんな真面目だし、しっかりやるし。この人っていうのはなくて、先輩はみんなお手本っていうイメージでしたね。その中でも、私は宮澤佐江さんをずっと見てきて…うん、程遠いなって感じますね。

――そして、卒業まであと20日くらい(※取材時)になりましたが、もうすぐ卒業するという実感はありますか?

全くないんですよ。握手会でファンの方が泣いてくれたりするんですけど、いまいち私は実感が湧かなくて。SKE48での毎日が当たり前だったから、(SKE48ではなくなった自分が)想像ができなくて。中学2年生からずっとSKE48で、言ってしまえば“普通の世界”を知らないので、すごく不安ですね。

――握手会も、ファンの方がすごくいい横断幕を作ってくれていましたよね。

メンバーもみんな言ってくれるんですよ、「今までで一番いい横断幕だね」って。

――「よく頑張った」って書いてあって。

そうなんです。ファンの人に褒めてもらえるとうれしいですよね。

――でも実は、その“フリ”になるようなモバメがあったんですよね?(笑)

やめてくださいよー、恥ずかしい!(笑) そうなんですよ、実は。モバメに書きました。私も覚えてます。

――あと、これまで話そうと思ってたけど話しそびれてきたこととかがあれば、この機会にと思うんですが、何かありますか?

うーん…(少し考えて)アイドルは大変でした(笑)。

――その言葉の理由は?

自分が置かれている状況にちゃんと応えられなかったり、頑張っても頑張った分の結果がすぐに分かりやすく出るわけじゃないので、何か、頑張ることって大変なんだなって思いました。

――では最後に、9月21日(土)の劇場最終公演や29日(日)の「AICHI GIRL'S EXPO 2019―」も控えるアイドルとしてのラストスパートに向けて、意気込みを聞かせてもらえればと思います。

もうアイドルとして活動することはこの先ないと思うし、小学5年生くらいからずっとアイドルが好きで、そのアイドルになれて、夢のような時間を過ごしてきたので、最後はポジティブに楽しみたいと思います!(ザテレビジョン

SKE48卒業間近の北川綾巴にインタビューを行った