日本の国内総生産(GDP)は今でこそ中国に抜かれて世界3位だが、米国に次ぐ2位となったのは1968年のことだった。日本は国土面積も人口も圧倒的に中国に劣っているにもかかわらず、アジアでいち早く成長を遂げた国と言える。

 しかし、中国人からすると「不利な環境下であるにもかかわらず、日本が大きな発展を遂げた」ことが不思議でたまらないようだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本は国土面積の小ささや天然資源の少なさ、さらには自然災害の多さなど、置かれた環境は非常に不利であると指摘する一方、「明治維新以後に驚くべき速度で発展することができたのはなぜなのか」と問いかける記事を掲載した。

 記事は、日本が明治維新後に急激に発展できたのは明確な理由があると主張し、まず1つ目の理由として「教育水準の高さ」を挙げた。日本は江戸時代のころから識字率が高かったことは広く知られているが、「日本は教育を重視する国」であるとし、それは現代の日本における「完備された義務教育」からも見て取れると紹介。教育を通じて、各分野において優れた人材を育成することで、発展に必要な人材を自国で養成してきたと指摘した。

 さらに、2つ目の理由として「日本人が強い危機意識を持っていること」を挙げ、日本は自然災害が多く、資源が不足しているため、日本人は自らの生存環境について常に危機感を抱いており、「現状に甘んじる」ことを良ししないと主張。こうした精神が日本人の団結力を生み、発展を後押ししたのではないかと考察した。

 日本は確かに明治維新後から急激な発展を遂げたが、近年は少子高齢化によって成長が著しく停滞しているのが現状で、中国経済との差も拡大の一途をたどっている。また、インドも経済成長を続けていることから、日本の経済規模がインドに逆転されるのも時間の問題という見方も多い。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

圧倒的に不利な環境にあった日本が「アジアでいち早く成長を遂げた」のはなぜ?=中国