朝起きたら身支度をして朝食を済ませ、会社や学校に向かう、そんな何気ない日本人の日常が外国人からすると珍しいこともある。朝食を外で済ませる文化の国もあるが、なぜ日本では自宅で朝食を食べるのか問う記事を、中国メディアの網易新聞が報じた。

 朝食に食べるものは国や文化によって様々で、シリアルを食べる人もいれば、コーヒーやベーグルをテイクアウトする人、中国の都市部では屋台のお粥かファストフード店の朝食を食べるか、揚げパン(油条)と豆乳などの軽食を買って会社で食べる人が多い。記事では日本の朝食が、ご飯・味噌汁焼き魚・副菜などが定番であることを述べ、朝から時間をかけて健康に気遣った美味しい食事ができることに驚いている。

 なぜ、テイクアウトや簡単にすませる朝食が各国で普及しているなか、日本の朝食は品数が豊富で内容が充実しているのか。記事の筆者は、日本では未だに男性が家族のために働いて稼ぎを得て、妻は旦那をサポートするために家事をして料理を作る認識が根強いからだとした。そして、朝は誰よりも早く起床して朝食を作る日本人女性を見て、気の強い女性が多い中国では「ありえない!」と筆者は述べた。

 しかし、女性の社会進出に伴い、これからの日本では朝食作りにかけられる時間も減ってくるはずだ。さらに、農林水産省が発表した今年度のデータによると、特に若い世代において朝食を食べない人の割合が増加している。コンビニのおにぎりやファストフードのモーニングなどラインナップは増加し、企業によっては社員食堂に朝食制度を導入するなど、解決策を模索しているところである。

 また、何らかの事情で食事の提供が必要な子どもや、最近では会社員など大人も対象に含んだ、地域ボランティアによる「こども食堂」の朝食が一部地域で実施されるなど、今後、日本の「朝ごはん」が変化していきそうだ。(イメージ写真提供:123RF)

なぜ日本では、女性が「朝ごはん」を作るのか=中国メディア